Web要旨

Tuesday, 13 September
9月13日(火)
 

口頭発表 11:00-12:20 触覚2

座長:田辺 健(産業技術総合研究所)

2B2-1
適切な筋電気刺激に必要な空間分解能の調査
〇石丸 嵩也(熊本大学大学院)、嵯峨 智(熊本大学大学院)
現在触覚フィードバックにはさまざまな手法が提案されている.その中でも筋電気刺激は姿勢や操作の教示等に用いられているが,わずかな電極位置の変化によって提示力や感覚に違いが生じる.そのため,我々は電極位置を即時変更可能な電極の作成を目指している.しかし,感覚の変化が生じる最小の電極位置の変化は明らかになっていない.そこで本研究では,電極に必要な分解能について調査する.
2B2-2
道具を介した柔軟物押下時に想起されるオノマトペと物性の関連性
〇金田 実久(電気通信大学)、金子 征太郎(電気通信大学、日本学術振興会特別研究員)、梶本 裕之(電気通信大学)
本論文では,道具を介してシリコンゲルを押下した際に想起されるオノマトペと物性の関連性を明確化することを目的とする.利き手人差し指にマレット,ゴム製の指サック,プラスチック製の指サックの3種類を装着し,物性の異なる12種類のゲルの硬軟感に関するオノマトペを回答する.得られたオノマトペの音韻を抽出し,その出現回数を用いてオノマトペと物性の関連について考察を行う.
2B2-3
化学物質を用いたサーマルグリル錯覚における刺激配置の検討
〇浜崎 拓海(電気通信大学 大学院情報学専攻)、金田 実久(電気通信大学 大学院情報学専攻)、金子 征太郎(電気通信大学 大学院情報学専攻)、梶本 裕之(電気通信大学 大学院情報学専攻)
サーマルグリル錯覚(TGI)は皮膚上に温刺激と冷刺激を近距離で同時に提示すると痛覚や灼熱感が知覚される現象である.我々は2種類の化学物質を用いて隣り合わせに塗布することでTGIが生起することを確認している.本稿ではより強い錯覚を生起させることを目的として化学物質を含ませるガーゼの配置を変化させたときのTGIへの影響を検証する.6種類の配置に対して痛みや温度感を主観的に評価する実験を実施した.
2B2-4
指腹部高解像吸引触覚ディスプレイによる把持感覚の再現 ―第3報 吸引刺激の知覚とひずみエネルギ分布の関係の調査―
〇森田 夏実(東北大学)、昆陽 雅司(東北大学)、永野 光(神戸大学)、佐瀬 一弥(東北学院大学)、田所 諭(東北大学)
本論文では,高解像度吸引触覚ディスプレイにおいて,実時間シミュレーションにより求められる指腹と物体が接触した際の指腹のひずみエネルギ分布から,ディスプレイで提示する吸引圧を決定する方法の指針を得ることを目的とする.吸引圧の知覚閾及び2点弁別閾を実験により調べ,また,実験と同条件で有限要素解析を行い,結果を比較をすることで,人の知覚と指腹内部のひずみエネルギ分布の関係を調べた.
2B2-5
ワームホール:VRにおける非連続的空間の接続を用いたパッシブハプティクス
〇伴 玲吾(東京大学)、松本 啓吾(東京大学)、鳴海 拓志(東京大学)、葛岡 英明(東京大学)
VRにおける低コストな触覚提示手法として,バーチャル物体と同じ位置に代替となる実物体を置くパッシブハプティクスがある.パッシブハプティクスを用いるには実物体とバーチャル物体が同じ位置にある必要があるが,バーチャル物体の提示位置に常に実物体があるとは限らない.本研究では,実物体とバーチャル物体の位置が大きくずれている場合においても身体化感覚を維持できる「ワームホール」という手法を提案する.