Web予稿集

Thursday, 14 September
9月14日(木)
 

技術・芸術展示 12:20 - 14:00 技術・芸術展示3

3G-01
足首への触覚刺激を介した遠隔コミュニケーションに関する基礎研究
〇伊藤 万由子(名古屋工業大学)、渡邊 淳司(日本電信電話株式会社)、田中 由浩(名古屋工業大学)
Covid-19の影響により遠隔コミュニケーション技術が注目され、遠隔での身体的コミュニケーションに関する研究も行われている。<#%BR%#>本研究では特に「存在感」に対する黙示的な身体性情報の役割に着目し、相手の動きに応じ足首に触覚刺激を提示するシステムを開発した。<#%BR%#>本システムの構成および、触覚伝送による心理的影響に関する調査の結果を報告する。
3G-02
映像に基づく運動体感の自動生成に関する研究 第1報:姿勢推定に基づく跳躍動作の体感生成
〇赤井 崚真(東北大学)、松原 亨(東北大学)、昆陽 雅司(東北大学)、田所 諭(東北大学)
動画を視聴している際の臨場感を増すために,演者の運動に連動した体感を振動刺激により提示する方法を提案する.本稿では跳躍動作を対象とし,跳躍の高さに応じた体感を自動生成する.姿勢推定ライブラリを用いて人物の骨格を追い,跳躍の高さに応じて振動刺激を生成する.振動刺激は効果音に基づいて生成し,著者らが提案する音響-触覚変換手法を利用する.被験者実験により提案手法の有効性を検証する.
3G-03
球面配置型超音波触覚ディスプレイの曲率変化による焦点奥行移動の予備的検討
〇今 笙羽(電気通信大学)、成田 叡賦(電気通信大学)、溝口 泉(電気通信大学)、梶本 裕之(電気通信大学)
 集束超音波による圧覚提示において、位相制御を必要としない球面の焦点を利用した手法が知られている。しかし超音波素子が静的な球面上に固定されるため、圧覚点の移動が制限される。そこで我々は、素子を取り付ける曲面の曲率を動的に変化させることで、奥行方向における圧覚点の移動を実現する手法を提案する。本稿ではその予備検討として、曲率の異なる二つの曲面について音響放射圧による温度変化を計測した。
3G-05
比喩表現の可視化による声楽の発声習得を支援するシステムの提案
〇小松 伸之輔(東京都立大学)、韓 旭(東京都立大学)、阪口 紗季(東京都立大学)、串山 久美子(東京都立大学)
声楽の発声指導には多くの比喩表現が用いられる.それらの比喩表現は効果的な場合もあるが,誤解を招き,正確な発声習得の妨げになりうる場合もある.本研究では,声楽の発声指導に用いられる比喩表現をVRを用い,可視化して提示する.その映像刺激によって比喩表現のイメージの共有を可能にすることで,正確な発声習得を支援するシステムを提案する.
3G-06
振動分布を再現する腕輪型触覚デバイスによる動作体感の伝達 第5報:振動センサ・ディスプレイ統合による双方向化
〇松原 亨(東北大学)、和賀 正宗(東北大学)、昆陽 雅司(東北大学)、田所 諭(東北大学)
本研究では体感伝達技術として手首に伝播する振動に着目をし,複数点で計測・提示を行うことで振動の空間分布を再現する腕輪型触覚デバイスの提案をしてきた.これまでに,高周波の知覚量を維持し,別の波形に変換する手法の効果,動作の異なる弁別,接触力の強弱の弁別における空間分布の再現の効果を確認してきた.本稿では振動センサと振動子を統合し,複数点で双方向に振動収集・提示が同時に行えるデバイスの開発を行った.
3G-07
人肌同士の接触時の皮膚温度変化を再現する温度触覚ディスプレイ
〇濱口 美月(電気通信大学)、浜崎 拓海(電気通信大学)、溝口 泉(電気通信大学)、梶本 裕之(電気通信大学)
本研究では皮膚同士が触れた時の温度変化に着目することで人肌感を再現する手法を提案する.物体接触時の皮膚温度変化については多く研究されているが, 人肌同士の接触時に関する研究はきわめて少ない. 我々の前報では, 触れる身体の部位ごとに指先の皮膚表面温度変化に違いが観察された. この実験結果に基づき, 温度提示装置を作成し、温度変化の再現によって人肌感を提示しうることを検証する実験を行った。
3G-08
演奏者の内観を鑑賞者に伝える音楽視聴環境のデザイン
〇宇山 葵(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、脇坂 崇平(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、堀江 新(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、齋藤 達也(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、南澤 孝太(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)
音楽は演奏者の身体表現であり、演奏者は聴覚では捉えられない特有の音楽性を持っている。この研究ではそのような演奏者の個々の音楽性を身体情報から解析し、鑑賞者に振動と圧力による触覚提示を用いて新たなチャンネルとして伝える音楽鑑賞体験を提案する。これにより鑑賞の自由度の向上ともに、演奏者の表現の幅の広がりなど従来の鑑賞体験に変化をもたらすことを目指す。
3G-09
「掛け合いプレゼン力」向上のためのVR漫才トレーニングの開発
〇宮本 道人(東京大学)、石田 明(吉本興業株式会社)、深谷 陸(明治大学)、谷川 智洋(東京大学)、金井 夏生(株式会社ナツ・プロジェクト)、田中 爽太(吉本興業ホールディングス株式会社)、梁 弘一(吉本興業ホールディングス株式会社)、廣瀬 通孝(東京大学)、雨宮 智浩(東京大学)
本研究では「人と意見交換しながら観衆の前で話す」能力の向上のために、漫才を疑似体験できるVRシステムの開発を行った。ユーザーはヘッドマウントディスプレイを装着することで、漫才コンビの「ツッコミ」の一人称視点から、相方の「ボケ」の芸人のVR映像と漫才を行う。特に本システムではパフォーマンスを複数の要素で評価し、それに応じてユーザー体験を変化させることで、掛け合いプレゼン力の向上を目指した。
3G-10
ソーシャルVRプラットフォームにおけるエージェントAPIの提案
〇倉井 龍太郎(クラスター株式会社)、平木 剛史(クラスター メタバース研究所)
多数のユーザが空間を共有するソーシャルVRプラットフォーム上の自律的なエージェントを実装するには多様な情報が必要である。具体的には他ユーザとの距離、お互いの向き、アバターのポーズ、テキストや音声によるメッセージを認識し、それに応じた振る舞いが求められる。本稿では稼働中のソーシャルVRプラットフォームであるcluster上で上記のような情報を取得するAPIとAPIを利用したエージェントを提案する。
3G-11
Synced Drift-車椅子型移動体を用いた身体共創スポーツの提案-
〇安藤 良一(慶應義塾大学 大学院メディアデザイン研究科南澤研究室)、Barbareschi Giulia(慶應義塾大学 大学院メディアデザイン研究科南澤研究室)、川口 碧(慶應義塾大学 大学院メディアデザイン研究科南澤研究室)、南澤 孝太(慶應義塾大学 大学院メディアデザイン研究科南澤研究室)
身体融合技術を用いた片麻痺や四肢障がいがあっても参加可能な超人スポーツを提案する。システムは重心移動により操作可能な車椅子型ドリフト能力付与装置SlideRift SeaHare、遠隔重心情報送信装置、遠隔ブレーキングシステムで構成される。複数人でドリフトという新たな運動機能のパフォーマンスを競い合うことで、上肢/下肢障がいの有無に関わらず参加可能なスポーツの実施環境の構築が期待できる。
3G-12
屋外空間におけるインタラクションを実現する装着型触覚デバイスの基礎検討
〇山本 絢之介(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、前田 智祐(株式会社豊田中央研究所)、吉村 貴克(株式会社豊田中央研究所)、中西 悟(株式会社豊田中央研究所)、堺 浩之(株式会社豊田中央研究所)、堀江 新(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、南澤 孝太(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)
VR空間における触覚インタラクションの実現を目的として、様々な触覚フィードバックデバイスが開発されている。今後、触覚フィードバックデバイスをより日常的に使用可能とするためには、屋外空間における使用を前提とした開発が求められる。そこで本研究では、屋外空間で使用可能なVR空間を構築し、その空間において触れる、掴むなどの触覚的な動作に伴う触覚フィードバックを行う装着型触覚デバイスを提案する。
3G-13
単一モータで動作する巻物型触覚提示装置
〇太田 裕紀(奈良先端科学技術大学院大学)、平尾 悠太朗(奈良先端科学技術大学院大学)、ペルスキアエルナンデス モニカ(奈良先端科学技術大学院大学)、内山 英昭(奈良先端科学技術大学院大学)、清川 清(奈良先端科学技術大学院大学)
巻物は一連のシート上に様々な情報を配置できる.また,シートを巻き取ることによって把持部の太さが変化する.これらの性質に着想を得た触覚提示装置を提案する.提案する装置は巻物と同様に,2つの軸とシートを備える.シート上に穴や物体を配置し,把持部へと移動させることで,多様な触覚を提示する.提示可能な触覚の例として,質感,柔らかさ,大きさ,形状などが挙げられる.
3G-14
VRジャグリングシステムを用いた仮想現実空間内における運動スキル学習
〇佐藤 誠(東京工業大学)、崔 王斐(東京工業大学)、小林 誠(東京工業大学)、田中 宏和(東京都市大学)、香川 高弘(愛知工業大学)、神原 裕行(東京工芸大学)、吉村 奈津江(東京工業大学)
近年,スポーツト等の運動技能トレーニングにおいて、VR技術を利用する機会が増えている。一方,仮想世界でトレーニングした運動技能が,実空間に上手く転移しない例も報告されている.その原因として,物体とのインタラクションにより生じる力覚情報が仮想世界において表現されていないことが挙げられている.本発表では,ジャグリングの運動技能獲得を支援するために開発した力覚提示を含むVRシステムを紹介する.
3G-16
コントローラの操作感覚の共有が共同運動主体感に与える影響
〇橋浦 健太(明治大学)、神山 洋一(シードルインタラクションデザイン株式会社)、犬飼 佳吾(明治学院大学)、渡邊 恵太(明治大学)
複数人が協力して課題を達成するとき,各個人は自身の貢献度を過大に見積もるため,適切な推定を行うことが難しい.本研究では,2人が1つのシークバーを操作して自身や他者の貢献度を推定するタスクを行い,操作感覚の共有が推定に対して影響があるのか調査した.その結果,操作感覚の共有は貢献度を推定するのに影響を与えなかった一方で,自身の想定通り操作ができなかった場合,他者の意思を過剰に推定した.
3G-17
遠隔状況共有により出勤とコミュニケーションを促進するバーチャルオフィスの開発
〇杉澤 亮太(東京農工大学)、黒崎 航平(東京農工大学)、藤田 欣也(東京農工大学)
テレワークチーム内のコミュニケーション促進を目標に,チームメンバの状況を共有するバーチャルオフィス(以降VO)の開発を行った.本システムでは,会話要求と会話可否状況を未ログインメンバに共有することでVOへのログインを促した.更に,メンバの割り込み拒否度を推定し表示することで話しかけやすさを向上させるとともに,話者交替を可視化することによって既に発生している会話への参加を促進する機能を実装した.
3G-18
簡易型咬合力測定装置の開発とその応用に関する研究
〇青木 辰磨(電気通信大学)、櫻井 翔(電気通信大学)、広田 光一(電気通信大学)、野嶋 琢也(電気通信大学)
子供の咬合力増強手段として、チューブを適切な力とリズムで噛む咀嚼トレーニングの実施が推奨されている。しかし、子供にトレーニングを継続させるのは容易ではなく、保護者が常に監視することも難しい。そこで、咬合力を測定・記録できる家庭用チューブ型咬合力測定装置を開発し、次いで計測した咬合力を入力としたシリアスゲームを作成した。本ツールにより、子供が適切な噛み方で楽しくトレーニングできることを目指す。
3G-19
VRによる美術鑑賞拡張のケーススタディ ― 篠田守男彫刻のVRプレビューの制作 ―
〇倉本 大資(東京大学)、武田 和樹(東京都立産業技術高等専門学校)
VR機器の普及によりVRでの美術鑑賞が広まっている。本研究では人間の空間知覚に着目した篠田守男の彫刻作品を用い、VRによる美術鑑賞の拡張について試行する。対象の作品は精緻でメカニカルな金属彫刻だが、シノダ尺という金属の駒を鑑賞者のアバターとして彫刻上に配することで鑑賞者を作品中の空間へ誘う。そのコンセプトに沿って彫刻を3Dモデルで再現しVRヘッドセットを用い鑑賞者の空間体験を補強する試みである。
3G-20
外界を表現する立体振動ディスプレイ 第7報:ファントムセンセーションを生起する刺激条件の検討
〇大原 玄(東北大学)、昆陽 雅司(東北大学)、田所 諭(東北大学)
立体振動は外界に振動源を定位させることで物体の存在感を表現する振動触覚技術である.従来の振動源定位手法のファントムセンセーションの適用範囲を任意波形に拡張する技術で,様々な波形の振動源を提示できる.そこで本研究では,コンテンツに応用する際に提示刺激が体感に与える影響を評価するために,ファントムセンセーションを生起するうえで提示刺激に要求される条件を評価する.
3G-21
ウェアラブルな多チャンネル触覚計測・提示による触覚共有基盤
〇田口 晴信(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、鞠 玉蘭(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、神山 洋一(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、菅 健太(株式会社DALIFILMS)、堀江 新(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、田中 由浩(名古屋工業大学)、石川 博規(株式会社NTTドコモ)、南澤 孝太(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)
我々はネットワークを通じて感覚を共有するためにFEEL TECH™という触覚共有技術の開発に取り組んでいる。解像度の高い触体験を提供するには、多チャンネル化が一つの方法であるが、デバイスの重量化やコンテンツ開発の煩雑さが課題となる。そこで本研究では、このトレードオフを極力解消しながら高解像度な触体験を生み出すための指先振動触覚センシング・ディスプレイ、コンテンツ開発ワークフローを提案する。
3G-22
VRChatでたたいて・かぶって・ジャンケンポン:モーションベースによる動的揺動可能な対戦ゲーム
〇三宅 勇輝(広島市立大学)、脇田 航(広島市立大学)
本研究では, メタバースプラットフォームの1つであるVRChatにおける動的揺動可能なシステムを提案する. 具体的には, VRChatのログにモーションベースを制御するための6軸情報や速度などを書き込み, その値をモーションベースに送信する. 本発表では, たたいて・かぶって・ジャンケンポンを行うワールドにおいて, 叩かれた衝撃などを体感しながら対戦可能なコンテンツについて紹介する.
3G-23
提示力に制約のあるポータブルな自走式触覚デバイス
〇深沢 彩花(東京工業大学)、谷口 莉帆(東京工業大学)、佐藤 巧(東京工業大学)、長谷川 晶一(東京工業大学)
力触覚インターフェースの目的は、仮想環境に力覚フィードバックを提示することで、ユーザの身体がバーチャル物体に侵入することを防いだり、バーチャル物体を操作しやすくしたりすることである。しかしこのようなデバイスの作業範囲は、デバイス自体が固定されているために可動域に制限される。そこで本研究では、力覚提示が可能な接地型でありながら、ワークスペースに制限がなく、軽量でポータブルなデバイスを提案する。