Web予稿集

Tuesday, 12 September
9月12日(火)
 

オーガナイズドセッション 10:40 - 12:00 OS

座長:谷川 智洋(東京大学)、松倉 悠(電気通信大学)

1E3
嗅覚・味覚ディスプレイ大集合
〇谷川 智洋(東京大学)、〇松倉 悠(電気通信大学)、中本 高道(東京工業大学)、石田 寛(東京農工大学)、新島 有信(日本電信電話株式会社)、小池 崇文(法政大学)、柳田 康幸(名城大学)、野間 春生(立命館大学)、宮下 芳明(明治大学)
複数の研究グループから嗅覚・味覚ディスプレイや関連するシステムを持ち寄り,技術展示のオーガナイズドセッションを行う.一般的な研究発表では,写真や音,被験者の感想からしか匂いや味が提示される様子を窺い知ることができない.しかし,実際に匂いを嗅いだり,味わってみなければ,装置の性能を真に評価することが難しい.本オーガナイズドセッションでは、嗅覚・味覚ディスプレイやその関連システムを一度に複数台体験できる貴重な機会を提供する.
1E3-01
触覚刺激を用いたバーチャル食感ディスプレイ
〇新島 有信(日本電信電話株式会社)
電気刺激、振動刺激、ジャミング転移を利用した三種類のバーチャル食感ディスプレイを開発している。今回の展示では、振動刺激を用いたバーチャル食感ディスプレイのデモ展示を行う。
1E3-02
実時間数値流体計算と嗅覚ディスプレイによる匂い方向感の再現
〇宇田 匡郁史(東京工業大学)、中本 高道(東京工業大学)
数値流体計算によってユーザーの体や、部屋の構造などの影響を加味した匂い強度をリアルタイムに計算することで、より現実に則した匂い体験を提供する。体験者の方には、この匂いを頼りに仮想空間内に存在する匂い源の方向を探索してもらう。仮想空間上の部屋には4方向に窓がついており、いずれかの窓から匂いが漂ってくる。体験者の方には、部屋の中心で任意の方向を向くことで匂いがどの窓から漂っているのか当ててもらう。
1E3-03
ポンプ混合式調味家電TTTV3 (Transform The Taste and reproduce Varieties)の設計と実装
村上 崇斗(明治大学)、〇宮下 芳明(明治大学)
本稿で設計・実装したポンプ混合式調味家電TTTV3は様々な味の溶液を加えて飲食物(梅干し、チョコレート、ワインなど)の産地による違いも表現することを目指したシステムである。従来の噴霧混合式ではなく、ポンプを使用し20種類の溶液を0.02ml単位で混合できる。中和剤や味覚修飾物質の使用やマスキング効果によって「味の減算」を実現したほか、一味に対して複数の溶液を用いて風味を近づけるなど精細な調整が行えるようになった。
1E3-04
C-3SO: 炭酸感増強のためのコップ型デバイス
〇渡辺 真夕(法政大学)、小池 崇文(法政大学)
電気刺激と聴覚刺激を用いて炭酸感を増強するコップ型デバイスをデモ展示する.我々は,炭酸飲料の飲用時に,舌部を主とした口腔に電気刺激を与えることで炭酸感が増強することを示している.また,聴覚刺激によるクロスモーダル効果で食感や味覚に影響を与えることもよく知られており,これら2つの技術を利用する.炭酸飲料の炭酸感は時間の経過に伴い減少していく課題があり,本デバイスは,その課題解決のために取り組んでいる研究の成果である.
1E3-05
匂い関連物体のリアルタイム検出システムとOlfactory White現象に基づく匂い生成に向けた試み
〇松倉 悠(電気通信大学)、江田 悠紀(電気通信大学)、千田 隆介(東京農工大学)、石田 寛(東京農工大学)、坂本 真樹(電気通信大学)
本展示では,ウェブカメラで撮影したリアルタイム映像中の匂い関連物体を10程度の匂いクラスに分類し,リアルタイムに検出するデモを行う.それぞれのクラスに対応する匂いを嗅覚ディスプレイにあらかじめセットしておけば,検出した匂い関連物体に対応する匂いをリアルタイムに提示できる.また,Olfactory White現象に基づく匂い生成について,フルーツ香料の匂いの再現を試みた例などを紹介する.
1E3-06
チューブレスCDAを使った安定した渦輪による香り提示
〇角谷 美里(立命館大学)、中野 拓哉(名城大学)、森田 尚樹(名城大学)、西川 凌(名城大学)、安藤 潤人(立命館大学)、柳田 康幸(名城大学)、野間 春生(立命館大学)
クラスタデジタル空気砲(CDA)では渦輪の速度と安定性が一つ穴空気砲に比べ低いという課題があった。これはCDAに使われていた電磁弁と電磁弁から繋いだチューブによる射出空気量と射出タイミングのばらつきが原因であるとわかった。これらの課題を解決する手法として直動弁を使ったチューブレスCDAの提案とそれによる香り提示について発表を行う。