Web予稿集

Tuesday, 12 September
9月12日(火)
 

口頭発表 09:50 - 10:30 立体・空中像ディスプレイ

座長:小池 崇文(法政大学)

1C2-01
ドローン動的投影に基づく空中ディスプレイの高精細化
〇廣橋 惟冬(群馬大学)、奥 寛雅(群馬大学)
近年,動的プロジェクションマッピングに基づく空中ディスプレイが提案され、先行研究では,3枚の鏡を用いた視線制御システムと単色のレーザーを組み合わせ,遠方を飛翔するドローンに吊り下げたスクリーンへの投影に基づく手法が提案されている.本発表では,先行研究で使用していたレーザーディスプレイを望遠投影レンズを有する高輝度プロジェクターに置き換え,投影像の高精細化を図った結果について報告する.
1C2-02
鏡に映り込む空中像と鏡に吸い込まれる空中像
〇明石 穏紀(東京大学)、韓 燦教(東京大学)、苗村 健(東京大学)
空中像を鏡に映り込ませる光学系は,鏡面共役な位置に二つの空中像を提示することで実現できるが,空中像を移動させるには別々の位置にある二つの光源を同期して移動させる必要があった.本研究では両面ディスプレイを光源として空中像を鏡に映りこませることで容易に空中像を移動できる光学系を2種類提案し,実空間を動き回り高輝度で鏡に映り込む空中像と,実空間内の移動にとどまらず鏡の内側へと吸い込まれる空中像を実現する.
1C2-03
両端斜切円柱集積構造による空中像光学素子の検討
〇佐野 遵平(電気通信大学)、小泉 直也(電気通信大学)
本研究では、水平方向の視域の広い空中像を実現することを目的として、円柱の両端を斜めに切断した形状の光学素子が二次元的に並べて配置された構造を提案する。これは、再帰透過光学素子などの既存の空中像光学系における、空中像の視域が狭いという課題を解決するものである。本研究では、この空中像光学素子によって結像される空中像をレイトレーシング法によりシミュレーションし、その評価を行った。
1C2-04
回折を考慮した片側性直交鏡型再帰透過光学素子の解像性能
虫鹿 剛瑠(岐阜大学)、〇谷口 和優(岐阜大学)、木島 竜吾(岐阜大学)
アスカネット社のAIPないしAska3Dや、パリティ・イノベーションズのパリティミラーは、直交する微小鏡を並べて再帰透過性を実現したものである。筆者らはこういった微小分散光学系では像のボケを生むメカニズムは開口ボケと乱れ光ボケであることを理論的に示し実験により確認している。本稿では波動光学を用いて乱れ光ボケは製造精度ではなく概ね回折によるものであることを示す。
1C2-05
二眼カメラ立体映像を大型裸眼立体視ディスプレイで直ちに閲覧できるシステムの開発
〇板宮 朋基(神奈川歯科大学 総合歯学教育学講座 教養教育学分野)、中野 亜希人(神奈川歯科大学 総合歯学教育学講座 教養教育学分野)、高才 東(神奈川歯科大学 口腔外科学講座 口腔外科学分野)、小松 紀子(神奈川歯科大学 口腔外科学講座 口腔外科学分野)、沢井 奈津子(神奈川歯科大学 教育企画部)、安部 貴大(神奈川歯科大学 口腔外科学講座 口腔外科学分野)
本研究では,二眼カメラで撮影した立体映像を自動変換し27インチの大型裸眼立体視ディスプレイで直ちに閲覧できるシステムを開発した.タブレットnubia Pad 3Dの二眼カメラで撮影した映像を独自に開発したソフトで変換し,ソニー空間再現ディスプレイELF-SR2における裸眼立体視を可能にした.ELF-SR2で立体映像を再生できるソフトも開発した.歯科手技教材の作成と供覧において有用性が示唆された.
1C2-06
Neural Radnaice Fieldsによる人や車を除いた自由視点映像合成
〇大隣 嵩(東京大学)、池畑 諭(東京大学、国立情報学研究所、東京工業大学)、相澤 清晴(東京大学)
本発表では,人や車などの動く物体を含む動画から、動く物体を除いた自由視点映像作成する課題に取り組む。この課題を達成するために、Neural Radnaice Fieldsを用い、動く物体をマスクしたセグメンテーションマスクを組み合わせた。結果として、頭より上に構えた360度カメラを使って撮影した360度映像から、カメラの高さを変えた猫から見た視点や人間の視点などの映像を作成することができた。
1C2-07
異方性光拡散フィルムを用いた空中像ディスプレイのゴースト低減
〇片桐 麦(リンテック株式会社)、草間 健太郎(リンテック株式会社)、小泉 直也(電気通信大学)
再帰性透過素子を用いた空中像ディスプレイは、光利用効率の高さ、画像の鮮明さから注目を集めているが、空中像左右にゴースト像が発生し、視認性を低下させるという問題がある。本研究では入射光の拡散/透過を角度により制御する異方性光拡散フィルムを用い、空中像を形成する光は直進透過させ、ゴースト像を発生させる迷光のみを散乱させることにより、空中像の視認性を損なわずにゴースト像を低減させるシステムを構築した。
1C2-08
遠隔全方位マルチ視聴可能なXRメタバースシステムに関する研究
菊地 勇輔(個人)、長井 超慧(東京都立大学)、ヤェム ヴィボル(筑波大学)、〇池井 寧(東京大学)
遠隔地のライブ映像と記録映像の両者を体験でき,かつ多人数で共有可能なXR(拡張現実感)メタバースシステムを提案する.本システムのオペレータは全方位立体視を用いて遠隔地でアバターロボットを移動しながら現地と対話可能である.複数の実際的な通信経路の条件下での遅延評価を示すと共に,操作者の視点を多数の利用者が共有して任意の方向を観察できるための条件を示した.