Web予稿集

Thursday, 14 September
9月14日(木)
 

口頭発表 09:50 - 10:30 行動・認知

座長:柳田 康幸(名城大学)

3C2-01
ARナビゲーションにおけるHoloLensを用いた行動指向型マーキング手法の提案
〇高島 祐輔(龍谷大学)、橋口 哲志(立命館大学)、外村 佳伸(龍谷大学)
本研究ではHoloLensの空間センシングを用いて移動などの行動を記録し,その情報から目印をマーキングするARナビゲーション手法を提案する.近年AR技術は観光用のナビゲーションにも活用されているが,従来GPSやビーコンなどの位置情報により地図上で目印をマーキングしていた.これに対し本提案では,実際に現地での行動を元にマーキングを行うことにより,人の意向をふまえたナビゲーション環境の実現が可能となる.
3C2-02
VR面接における聴衆アバタに適用した画像エフェクトがユーザに与える心理的影響
〇木村 洸太郎(電気通信大学)、櫻井 翔(電気通信大学)、野嶋 琢也(電気通信大学)、広田 光一(電気通信大学)
現実かVRかを問わず,他人の視線は対人認知の手がかりであり,緊張や不安の要因でもある.この視線の影響は顔や目の見た目の操作から変わることが示されている.本稿ではアバタコミュニケーションにおける視線の効果を対話拡張に応用することを目指し,VR面接における相手の視線を,画像エフェクトにより弱化して知覚させた場合の心理的影響を調査した.結果,他者からの関心や意識に対するユーザの推論の変化が示された.
3C2-03
現実とは腕の長さが異なるアバターを使用することで生じる到達運動に対する影響
〇永田 裕幸(東海大学)、楊 皓宇(東海大学)、大竹 諒哉(東海大学)、小林 美瑠(東海大学)、水谷 賢史(東海大学)
ロボットやVRなどを用いて人間の身体や知覚などの能力を強化することを目的とした、人間拡張の研究が行われている。本研究では、VRアバターの腕の長さを変化させることによる身体拡張に注目した。実験では、現実とは腕の長さが異なるアバターを使用することで、到達運動にどのような影響が生じるか調査した。実験の結果、被験者の到達動作はアバターの腕の長さに適応するように変化することがわかった。
3C2-04
意思決定と運動行為の干渉
〇松宮 一道(東北大学)
我々は感覚器官を通して知覚した外界情報をもとに意思決定(知覚的意思決定)を行う。知覚的意思決定は目に見えない認知プロセスであるため、この知覚的意思決定を目に見える運動行為から読み出すことができれば、意思決定の理解に貢献できると考えられる。本研究では、知覚的意思決定が眼球運動と手の到達運動にどのように干渉するかを調査することで、知覚的意思決定の読み出しに適した運動行為について検討した。
3C2-05
コントローラの操作感覚の共有が共同運動主体感に与える影響
〇橋浦 健太(明治大学)、神山 洋一(シードルインタラクションデザイン株式会社)、犬飼 佳吾(明治学院大学)、渡邊 恵太(明治大学)
複数人が協力して課題を達成するとき,各個人は自身の貢献度を過大に見積もるため,適切な推定を行うことが難しい.本研究では,2人が1つのシークバーを操作して自身や他者の貢献度を推定するタスクを行い,操作感覚の共有が推定に対して影響があるのか調査した.その結果,操作感覚の共有は貢献度を推定するのに影響を与えなかった一方で,自身の想定通り操作ができなかった場合,他者の意思を過剰に推定した.
3C2-06
バーチャル共有身体での姿勢照合課題における心拍同期の研究
〇ゼディオ ロレック(豊橋技術科学大学大学院 工学研究科 情報・知能工学専攻)、HAPUARACHCHI HARIN(豊橋技術科学大学大学院 工学研究科 情報・知能工学専攻)、北崎 充晃(豊橋技術科学大学大学院 工学研究科 情報・知能工学専攻)
バーチャルリアリティ空間での姿勢照合課題において、一つのアバターを制御している二人の参加者の心拍同期および反応時間、身体所有感、行為主体感を調べた。アバターは、各自が操作する単独身体、それぞれ左右半身を操作する結合身体、二人の平均合成による共有身体を用いた。結合身体あるいは共有身体では、単独身体操作に比べて、心拍同期が高まると予想された。
3C2-07
協力型マルチプレイゲームにおける自己と他者アバタの特性の相補性がプロテウス効果に与える影響
福田 晴紀(東京大学)、〇Hu Yong Hao(東京大学)、于 松平(東京大学)、野口 新之助(東京大学)、畑田 裕二(東京大学)、鳴海 拓志(東京大学、JST さきがけ)
プロテウス効果に関する従来の研究は自己アバタに焦点を当てていたが、メタバースが発展している中、他者のアバタとの関わりがユーザに与える影響も探求すべき課題だと考える。実社会における他者との関係が人の行動に変化をもたらすことから、本研究では、自己と他者のアバタの外見や能力が相補的に設定された状況下で、他者とVRゲームの協力プレイを行う実験を通じ、役割分担の認識がプロテウス効果に与える影響を解明する。
3C2-08
多人数が同時参加可能なVRパースペクティブテイキングシステムの提案
〇于 松平(東京大学)、畑田 裕二(東京大学)、鳴海 拓志(東京大学)
異なる立場の人同士で生じる問題を解決するため、VR パースペク ティブテイキングという手法があり、VRを用いて特定の状況を他者視点から経験することができる。しかし、特定の状況を体験すると同時に、体験者以外の視点の経験が不十分なことがある。<#%BR%#>本研究は、育児のシーンを題材に、多人数が同時に参加可能なシステムを構築し、共通体験により対話と他者理解を促すVRパースペクティブテイキングシステムを提案する。
3C2-09
歩行中の仮想運動中心の生成
〇佐々木 智也(東京理科大学、東京大学)、鮎澤 光(産業技術総合研究所)、吉田 英一(東京理科大学、産業技術総合研究所)
人間とロボットの協調作業において、インタラクションのための運動中心の設定は重要である。単純に骨格情報や重心を中心として使用すると、ロボット制御時の振動や人間の身体との干渉が生じる。そこで本研究では、人間の身体的特性とロボットの動作制約を考慮した座標として、仮想運動中心を提案する。最適化による軌道計算と深層学習を用いて、歩行中の全身動作から将来の仮想運動中心を予測する手法を開発する。
3C2-10
軌跡に重み付けされた手の一方向性運動学習がリーチング動作に及ぼす影響
〇尾上 凌太(工学院大学大学院工学研究科情報学専攻)、湯村 颯悟(工学院大学大学院工学研究科情報学専攻)、蒲池 みゆき(工学院大学情報学部)
人は視覚や動作で距離を知覚する.VRにおいて,長さを変化したバーチャルハンドで運動学習すると距離知覚は変容する.この知覚変容は運動に影響を及ぼすことが分かっている.しかし,一方位の運動学習での視覚―運動の重みづけ動作が,その後の運動において他の方位や領域に適応可能かについては明らかではない.本研究は,軌跡に重み付けされた手で一方位の運動学習した後,リーチング動作を空間領域ごとに調査した.
3C2-11
共感性羞恥の緩和を目的としたVRユーモア体験のデザイン
〇益子 開(慶應義塾大学大学院)、南澤 孝太(慶應義塾大学大学院)、脇坂 崇平(慶應義塾大学大学院)、齋藤 達也(慶應義塾大学大学院)
他者の状況を見て恥ずかしくなる共感性羞恥という現象がある. これには個人差があり, コミュニケーションを阻害する場合もある. 本研究では, 共感性羞恥にユーモアを組込んだシーンを, 羞恥を感じる側と感じられる側各々の視点でユーザに没入体験させ, それを一種のVRセラピーとして機能させる手法を提案する. また実装への第一段階として, 視点によって共感性羞恥とユーモアの度合いが変化するようなシーンの制作と検証を行った.