Web予稿集

Tuesday, 12 September
9月12日(火)
 

口頭発表 09:50 - 10:30 医療

座長:野間 春生(立命館大学)

1D2-01
頭頸部超音波検査手技学習のための遠隔授業支援システムの開発
〇小林 尚矢(金沢工業大学大学院)、下出 祐造(金沢医科大学)、北村 守正(金沢医科大学)、出原 立子(金沢工業大学大学院)
本研究では、超音波検査時のプローブ手技を遠隔の受講生が分かりやすく習得するための遠隔授業支援システムの開発を目的とする。教師のプローブ手技をWebカメラで撮影し、AIによる画像処理技術を活用して3DCGの仮想プローブとして再現する。さらに、仮想プローブ情報を、インターネットを介して遠隔の受講生側に送信し、プロジェクタを用いて実空間にあるマネキンに対して立体的に描出する事を目指している。
1D2-02
利き手交換におけるVR ミラーセラピーを用いた書字訓練に関する研究
〇藤江 隆希(大阪工業大学)、中泉 文孝(大阪工業大学)
事故や疾患により利き手に障害が発生した際、非利き手での書字を可能にするリハビリテーションが必要になる。しかしこれは多くの時間を必要とするためより効率的な手法が求められる。そこでミラーセラピーの要領で非利き手のイメージをVRで提示する手法を提案し、その効果を検証した。その結果、書字における手の震えが減少し、実空間で行うより高いモチベーションが維持できる効果が確認された。
1D2-03
筋電図インタフェース一人称アバター体験を用いたニューロリハビリテーションの提案
〇松居 和寛(大阪大学)、安藤 哲也(大阪大学)、岡本 湧人(大阪大学)、平井 宏明(大阪大学)、西川 敦(大阪大学)
我々は来るメタバース社会においてアバター体験が日常的になることを見据えて,アバター体験が身体運動制御に与える影響に着目し,この影響がニューロリハビリテーションに活用できると考え,仮想現実(VR)において筋電図(EMG)で操作する一人称上肢アバターを開発した.本研究は開発したアバターを体験し,離脱した後に筋活動パターンに変化が生じることを明らかにし,ニューロリハビリテーション応用の可能性を示すものである.
1D2-04
超音波プローブのMR遠隔操作指示システムのための患者体幹再現手法の検討
〇鈴木 悠太(秋田大学大学院理工学研究科)、水戸部 一孝(秋田大学大学院理工学研究科)、藤原 克哉(秋田大学大学院理工学研究科)
本研究では,超音波検査において専門性の高いプローブ操作を専門医が遠隔地の患者宅にいる看護師に遠隔で指示するMRシステムの実現を目指している.その中で仮想空間での患者の体幹の再現は,専門医の正確なプローブ操作指示に重要である.本稿では,患者体幹の再現手法として「ハンドピンチによるモデル変形」と「エアタップによるモデル変形」の主観的有用性評価とプローブ操作の正確度を評価する.
1D2-05
裸眼立体視とモーションセンサーを併用したブラッシング指導支援システムの開発
〇中野 亜希人(神奈川歯科大学総合歯学教育学講座)、板宮 朋基(神奈川歯科大学総合歯学教育学講座)、藤崎 みのり(神奈川歯科大学歯科診療支援学講座歯科メンテナンス学分野)、鈴木 美南子(神奈川歯科大学歯科診療支援学講座歯科メンテナンス学分野)、井上 允(神奈川歯科大学歯科補綴学講座)、川西 範繁(神奈川歯科大学歯科補綴学講座)、星 憲幸(神奈川歯科大学教育企画部)、木本 克彦(神奈川歯科大学歯科補綴学講座)
本研究では,裸眼立体視技術とモーションセンサーを併用し,患者に自身の口腔全体の3D-CGと歯ブラシの動きを立体的に見せながら,自身の手の動きで歯磨きを効果的に指導できるシステムを開発した.歯列の3D-CGモデルと歯ブラシの三次元的な位置と角度を立体的に表示でき,実際の手の動きを反映した歯磨き動作のリアルタイム再現が可能である.歯科医師と歯科衛生士による評価の結果,本システムの有用性が示唆された.
1D2-06
医療的ケア児のストレス軽減効果を促す2面投影とその展開
荻原 弘幸(群馬大学)、〇岡田 恵里佳(群馬大学)、奥 寛雅(群馬大学)
医療的ケア児とその家族は,日常生活に多くの制約を受けることでストレスを感じ,社会的な発達を促す機会が少ない現状にある.本研究は,映像投影に基づき,没入感の高い演出で医療的ケア児のストレスを軽減させる効果的なツール開発を実現することを目的とするものである.そこで,今回,2面投影の視聴前後でストレス軽減効果にどの程度違いがあるのか,医療的ケア児を対象としたKOKOROスケールの主観評価を比較検証した結果を報告する.
1D2-07
脳卒中後の上肢麻痺に対するハンドリダイレクションを用いたVR訓練法の提案
〇金谷 崇文(東京大学)、中村 拓人(東京大学)、松本 啓吾(東京大学)、葛岡 英明(東京大学)
脳卒中後のリハビリテーションでは高い自己効力感を維持しながら訓練に取り組むことが重要とされている. 本研究ではVR空間においてハンドリダイレクションを用いてリーチングタスクを成功させることによって自己効力感を向上出来るのではないかと仮説を立てた.健常者を対象とした実験を行い,仮説は部分的に支持される結果となった.実験手法の改良を行い,臨床現場における訓練効果を検証する予定である.
1D2-08
感覚過敏当事者がVR体験時に直面する困りごとに関する基礎検討
〇松本 啓吾(東京大学大学院情報理工学系研究科)、加藤 路瑛(株式会社クリスタルロード 感覚過敏研究所)、畑田 裕二(東京大学大学院情報学環)、鳴海 拓志(東京大学大学院情報理工学系研究科)
VRの普及に伴い,多様な感覚特性を持つ方がVRを体験する機会が増えている.しかし,感覚過敏を持つ方はHMDの装着やVR酔いなど感覚や知覚に関する困難が生じやすいことが想定される.そこで,本調査では感覚過敏の方を対象としたVR体験に関するWebアンケートを実施した.得られたアンケート結果を計算神経科学や臨床心理学における知見を用いて整理することで,感覚特性とVR体験に関する基礎検討をおこなった.