Web要旨

Wednesday, 14 September
9月14日(水)
 

口頭発表 9:30-10:50 触覚3

座長:中村 拓人(東京大学)

3B1-1
オノマトペ文字に対するPseudo-Hapticsがオノマトペの印象に与える影響
〇白川 款大(熊本大学)、嵯峨 智(熊本大学)
運動によって生じる視覚刺激と運動の間にずれが生じると人間はPseudo-Hapticsとよばれる疑似的な触覚を得る.我々は,タブレット上に表示される文字を指でなぞる際に,文字の大きさや画面全体の映像の振動などにより,Pseudo-Hapticsを生成する手法を検討している.本研究ではなぞる文字として触覚的イメージを想起させるオノマトペ文字を用いることで,Pseudo-Hapticsが文字情報から得られる印象に与える影響について調査を行った.
3B1-2
心拍変動の特徴をもつ全身触覚刺激による生理反応
〇王 七音(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、花光 宣尚(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、脇坂 崇平(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、南澤 孝太(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)
社会的・環境的変化に伴い,触覚技術を用いて身体的や精神的に良好な状態を目指す体験が注目を集めている.しかし全身触覚体験においてどのような触覚パターンが体験者の心身をどのように変化させるかは分かっていないことが多い.そこで本研究では触覚要素として心拍と呼吸を参考にし,その要素を用いて全身に均一的な触覚と空間的な触覚の2パターンの触覚デザインを行い,体験者の生理計測の比較実験と主観評価を行った.
3B1-3
なぞり感提示を目的とした回転板による指先触覚提示手法の検討
〇加藤 総真(電気通信大学)、須賀 悠偉(電気通信大学)、宮上 昌大(電気通信大学)、溝口 泉(電気通信大学)、梶本 裕之(電気通信大学)
指で物体をなぞる際、皮膚は運動方向とは逆向きにせん断変形する。一方で運動方向と皮膚の変形方向に矛盾があっても主観的な臨場感には大きな影響が無いことも知られている。従来からローラー等による皮膚変形でなぞり感を再現する触覚ディスプレイが提案されてきたが大型化してしまう課題があった。我々は前述の知見を活かし、回転する板に指先を接触させて皮膚のせん断変形を生じさせることでなぞり感を表現する手法を提案する。
3B1-4
皮膚電気刺激と力覚の融合による硬軟感提示(第 3 報) 柔軟電極による皮膚感覚提示
〇須賀 悠偉(電気通信大学)、竹内 将大(電気通信大学)、田中 叡(電気通信大学)、梶本 裕之(電気通信大学)
バーチャル空間でリアルな触覚提示を行うには皮膚感覚と固有感覚両方の提示が必要である.本研究では硬軟感を題材とし,力覚提示装置でめり込み量に応じた反発力,電気刺激装置で接触面積を提示して硬軟感提示を行う.本報告では電気刺激にフレキシブル基板による柔軟電極を用いた.固有感覚と皮膚感覚の融合刺激の有効性を心理物理学実験により検討し,同時提示により柔らかさのリアリティが向上することを示した.
3B1-5
情動体験を拡張する疑似心拍振動提示システム(第2報):疑似心拍振動から想起される情動の評価の基礎検討
〇平野 廉真(筑波大学)、蜂須 拓(筑波大学)
心拍を模した疑似心拍振動の提示が情動の想起や行動の変容を促すことが知られている.先行研究では特に覚醒度を心拍数で表現する手法が示されている.本研究ではリモートコミュニケーションにおける社会交流の支援を目的に,心拍数だけでなく一拍(ドックン)の波形を変調して情動を表現する手法の設計に取り組んでいる.本稿では,我々が設計した変調波形が覚醒度だけでなく感情価を表現 可能であることを示すための予備的検討について報告する.