Web要旨

Tuesday, 13 September
9月13日(火)
 

口頭発表 11:00-12:20 クロス・マルチモーダル4

座長:雨宮 智浩(東京大学)

2E2-1
バーチャル物体の大きさがPseudo-hapticsによる重さ知覚に与える効果の検証
〇島村 一輝(東京大学)、下村 祐樹(東京大学)、伴 祐樹(東京大学)、宇治土公 雄介(日本電信電話株式会社)、割澤 伸一(東京大学)
Pseudo-hapticsは物理的触覚提示デバイスを用いずとも疑似的な触力覚を提示可能な現象として着目されている一方で,その効果の大きさには限界がある.そこで本研究では,バーチャル物体の重さ知覚を操作するPseudo-hapticsの効果向上のため,物体の大きさによる重さ手掛かりを提示することで視覚フィードバックの解釈を誘導する手法を提案する.実験の結果,個人間や重さ知覚の操作方向の間で,物体の大きさの及ぼす効果が逆転した可能性が示唆された.
2E2-2
Pseudo-hapticsに牽引力錯覚を組み合わせることによる知覚される抵抗力・推進力の増強
〇河岸 知浩(東京大学)、伴 祐樹(東京大学)、宇治土公 雄介(日本電信電話株式会社)、割澤 伸一(東京大学)
Pseudo-hapticsは視覚を利用して疑似的な触力覚を提示可能な技術として注目されているが,その効果には限界がある.そこで本研究ではPseudo-hapticsにより知覚される力を増強させるため,非対称振動刺激による牽引力錯覚を組み合わせるという手法を提案する.実験からそれぞれ単体の力覚提示を行う場合より,両方を提示する場合の方が力を強く感じられる傾向があることが示された.
2E2-3
聴触覚クロスモーダル効果に対する音像定位の影響
〇金 祎(東京大学)、伊東 健一(東京大学)、伴 祐樹(東京大学)、割澤 伸一(東京大学)
聴触覚クロスモーダル効果は今までに多くの検証がなされており,例えば表面の粗さ知覚が聴覚刺激により変化することが知られている.音像定位は重要な聴覚知覚だが,テクスチャ知覚に対する聴触覚クロスモーダル効果への音像定位の影響は解明されていない.音像を頭内または頭外定位する条件で,やすりを棒でなぞる際の粗さ知覚について検証した結果,頭外定位によって粗さを強く知覚する効果が高まることが明らかとなった.
2E2-4
バーチャル逆再生における視覚と聴覚の相互作用
〇坂田 玲央(豊橋技術科学大学)、北崎 充晃(豊橋技術科学大学)
逆再生は、人が体験する時間変化をバーチャルに操作する方法といえる。そこで、一人称視点から得る体験を記録し、順再生・逆再生して体験するシステムを構築し、視覚情報と聴覚情報の順逆情報の一致性が体験に及ぼす影響を検討する。仮説として、視覚情報と聴覚情報がともに逆再生で一致しているときには、いずれかのみが逆再生である場合よりもより強い逆再生体験が生じることが予想された。
2E2-5
仮想空間における触感の有無が大きさ重さ錯覚に与える影響の分析
〇和田 洸一(立命館大学)、笹田 明良(立命館大学)、松室 美紀(立命館大学)、前東 晃礼(静岡大学)、新井田 統(株式会社KDDI総合研究所)、柴田 史久(立命館大学)、木村 朝子(立命館大学)
大きさ重さ錯覚とは同じ重量でも,大きい物体より小さい物体がより重く知覚されるという錯覚現象である.本研究では,触覚フィードバックの差異に着目し,現実空間と仮想空間での大きさ重さ錯覚の発生傾向を検討している.以下の3条件で錯覚の発生傾向を比較した:現実空間,仮想空間(現実空間と同じ触覚フィードバック),仮想空間(触覚フィードバックなし).結果,同じ仮想空間でも触感の有無により異なる傾向となった.