Web要旨

Monday, 12 September
9月12日(月)
 

口頭発表 11:00-12:20 感覚・知覚2

座長:藤田 欣也(東京農工大学)

1E2-1
指先側面への電気刺激による疑似力覚提示の検討
〇中山 翔太(電気通信大学)、真鍋 光希(電気通信大学)、牛山 奎悟(電気通信大学)、田中 叡(電気通信大学)、宮上 昌大(電気通信大学)、髙橋 哲史(シカゴ大学)、梶本 裕之(電気通信大学)
人は皮膚受容器の活動によって指先に加えられる外力を知覚する。一方で、皮膚受容器の神経線維は電気刺激により選択的に刺激できることが知られている。我々は電気刺激が生起させる皮膚感覚に着目し、電気刺激により実際には存在しない外力を知覚させることを試みた。本稿では指先側面への電気刺激により、外力により押されているような感覚を生起させる手法を提案し、検証結果を報告する。
1E2-2
在来線の加減速の乗り心地を評価するためのシミュレーターの開発 -実車両の挙動分析と停車時の評価-
〇江島 寛人(東京工科大学院)、高橋 秀智(東京工科大学院)
鉄道車両の乗り心地は定常走行時のみ規定がある。しかし、乗客が不快感を覚えるのは挙動変化が大きい発車・停車時である。そこで本研究では物理挙動を実現でき、かつ最小構成で乗車感覚実現できるシミュレーターを開発することを目的とする。本報では、実車両の挙動分析と、汎用モーションベースを用いて人の減速時の感覚評価行いシミュレーターの仕様を決定する。
1E2-3
行列における間隔の確保による主観的な待ち時間の短縮と気分の向上ーVR環境での検証実験ー
〇大坪 翔太郎(東京大学)、伴 祐樹(東京大学)、割澤 伸一(東京大学)
行列の主観的な待ち時間が短く感じられることはサービスの満足感向上に繋がるため,これまでに多くの手法が検証されてきた.本研究では,行列における人の間隔が主観的な待ち時間に影響を及ぼすと考えた.人の主観時間を変化させる周辺オブジェクトの動作,周囲の色や明るさといった要素を統制できるVR環境で,行列に並び待ち時間を評価する検証を行った.その結果,間隔が広い場合に主観的な待ち時間が短くなることが示唆された.
1E2-4
道具を介した触感共有に関する基礎検討
〇北道 広大(名古屋工業大学)、湯川 光(名古屋工業大学)、田中 由浩(名古屋工業大学)
触覚は身体技能と関連が強く,触覚が他者と共有できれば技能伝承に有効である.一方,触覚は身体と環境との力学的相互作用の結果であり,個人の身体に依存する.個人差が含まれた情報の伝達では,熟練者と学習者の間で相手の感覚に対する理解の齟齬が生じる.本研究では,道具越しの触覚振動を取得し,2種類の方法で調整した.振動の強度と周波数変調を加えた場合で,個人差軽減への有効性を認知的に評価する.
1E2-5
没入環境に関する人間工学的標準化の動向
〇福住 伸一(理化学研究所、東京都立大学)
「人間工学/人とシステムとのインタラクション」の国際標準を扱っているISOTC159/SC4では、immersive environment(没入環境)に関する国際規格の策定を開始した。本規格はVR等の環境下での人とシステムとのインタラクションの在り方を規定している。従来のインタラクション関連規格に加え、環境要因を取り込んだ規格となるため、VRに携わる方々にとって重要な内容となりうる