Monday, 12 September
9月12日(月)
口頭発表 14:00-15:20 立体・空中像ディスプレイ1
座長:清川 清(奈良先端科学技術大学院大学)
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マクスウェル光学系を用いた輻輳調節矛盾の解消効果
〇野倉 大輝(岐阜大学)、稲守 一晃(岐阜大学)、木島 竜吾(岐阜大学) - 人の眼の輻輳と視焦点は連動しているが、3DテレビやHMDなどの視覚提示装置では、輻輳は映像によって変化するのに対し、視焦点位置は映像提示面に固定という矛盾から近距離での輻輳困難が生じる。そこで、マクスウェル光学系を用いて水晶体調節機能を自由にした装置を作成し、その装置と虚像式ディスプレイで融像時間について対照実験を行った。その結果、輻輳調節矛盾の解消により融像が容易になることが示された。
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片側性直交鏡型再帰透過光学素子の結像メカニズムとその性能
伊藤 賢矢(岐阜大学)、〇虫鹿 剛瑠(岐阜大学)、木島 竜吾(岐阜大学) - アスカネット社のAIPのような片側性直交鏡型再帰透過光学素子(片側性RAM)は,空中実像ディスプレイや筆者らの虚像プロジェクタ型HMDにおけるキーデバイスであるが,重要な性能である解像度を設計できていない.本研究ではこの両者を構成し,結像のボケの形状とサイズ・結像までの光線の動きを観察する実験からボケが生成されるメカニズムとその量を把握し,理論値と比較することで,ボケ量ひいては解像度の算出方法を得た.
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未知の視野拡大光学系に対する光線空間ディスプレイによる補償
〇谷口 和優(岐阜大学)、木島 竜吾(岐阜大学) - HMDは一般に,面積の限られたディスプレイを眼前におき,像を拡大して広い視野を得ようとする.この際に,拡大率が大きいと光学系の収差によりボケが生じて解像度が下がる.光線空間ディスプレイを収差補償に用いることで,光学シースルーHMDは収差の影響によるボケを軽減することが可能である.本研究では,観察像を実測で求め,光線空間ディスプレイによる収差補償の効果を評価した.
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視覚的に等価なライトフィールドディスプレイにおけるバリアの開口形状によるモアレ抑制
〇伊達 宗和(日本電信電話株式会社)、三反崎 暁経(日本電信電話株式会社)、北原 正樹(日本電信電話株式会社) - 視覚的に等価なライトフィールド(VELF3D)ディスプレイはパララックスバリアを使用した裸眼3D表示装置である。バリアと画素を平行に配置する必要があるため、画面の前面にバリアを設置するとモアレが発生し画像を著しく劣化させてしまう。本稿では、パララックスバリアのストライプに凹凸を設けることにより、バリア開口の左右方向の透過率の期待値を誤差関数の差にすることによりモアレを抑制できたので報告する。