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Monday, 12 September
9月12日(月)
 

研究委員会OS 15:30-16:50 OS_テレイグジスタンス研究委員会「今あらためてメタバースを考える―メタバース設計論の構築にむけて」

座長:古川 正紘(大阪大学)

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今あらためてメタバースを考える―メタバース設計論の構築にむけて
〇古川 正紘(大阪大学)、舘 暲(東京大学名誉教授)、南澤 孝太(慶應義塾大学)、前田 太郎(大阪大学)
Snow Crash で Neal Stephenson が1992年に描いたメタバースは、そのなかで剣の勝負ができるほど身体性とリアリティの完備された世界であったにもかかわらず、実際に生まれたセカンドライフが身体性やリアリティを欠如させたものであり、結果、世の中に受け入れられなかった。30年後に再び巡ってきたメタバースブームの中、現在のメタバースも、身体性やリアリティを考慮するものも見受けられる中、ややもすると身体性がほぼ失われたSNSの発展形のようなものを指向しているかにみえる。このOSでは、メタバースの原点に戻り歴史的な考察のもと、はたして、メタバースには身体性やリアリティは不要なのか、必要であるとすればなぜ広まらないのか、あるいは、メタバースに適した身体性があるのか、など、これからメタバースのあるべき姿をメタバース設計論の構築にむけて徹底的に議論する。 座長:古川正紘(大阪大学大学院情報科学研究科准教授) 講演1:メタバースを原点に戻り歴史的に考察する      舘 暲(東京大学名誉教授) VRの誕生から現在までの時代をこの分野の先駆的な研究者として牽引してきた演者が、メタバースの当初目指したものを歴史的に考察し、現在までのあり様をテレイグジスタンスなどの観点から俯瞰して、これからのメタバース設計論につなげる。 講演2:メタバースにおける身体性 南澤孝太(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授) メタバースにおける身体性について、特に、ハプティクスの観点から考察する。メタバースに触覚は必要か。必要だとすればどのような具体的な方法論が効果的か。触覚の提示技術や伝送技術も含め議論する。 講演3:現在のメタバースを批評する(仮題)     前田太郎(大阪大学大学院情報科学研究科教授)     長らくVRやテレイグジスタンスにかかわってきた現役の研究者として、現在のメタバースに抱く多くの危機感を徹底的に辛口に述べることにより、今後のよりよいメタバース構築のための起爆剤とする。 パネル:メタバースの設計論の構築にむけて 幾つかのテーマごとに、上記講演者と視聴者も交えて議論を深める。