Tuesday, 14 September
9月14日
一般発表 13:00-14:20 感覚・知覚(時間)
座長:青山 一真(東京大学)
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- 暗闇シーン挿入によるVR酔い軽減方法の研究
〇小川 直輝(松江工業高等専門学校)、橋本 剛(松江工業高等専門学校) - 近年,VRコンテンツの増加にともない,VRが身近なものとなってきている.その一方で「VR酔い」はVRコンテンツの利用を阻む原因となっており,様々な対策が講じられている.本研究では対策の選択肢を増やすことを目的に,暗闇シーン挿入による酔い軽減方法を提案し,検討する.実験により,暗い時間が長いほどVR酔い軽減効果が高くなることに加え,明るさの切り替え間隔によって効果が増減する可能性が示唆された.
- 3B2-2
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- VRヘッドマウントディスプレイによる視覚刺激呈示の正確性と精度
〇立花 良(東北大学)、松宮 一道(東北大学) - VR HMDの普及によってVR環境における知覚認知の心理学研究が増加する一方、HMDに視覚刺激を呈示する際の呈示時間の正確性や呈示遅延の安定性は明らかでない。本研究では、HTCやOculusなど近年主流のHMDを使用し、フレーム単位で視覚刺激呈示する際の正確性と精度を網羅的に検討した。実験1ではBlack-to-White Test、実験2ではGray-to-Gray Test、実験3でVR Scene Testを実施し、呈示時間の正確性はHMDによって異なる一方で、呈示遅延は共通して約20ミリ秒生じると解明した。
- 3B2-3
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- 身体感覚と視覚情報にずれが生じる低遅延没入環境における映像遅延とターゲットの加速度がユーザへ与える影響
〇栃岡 陽麻里(東京大学情報基盤センターデータ科学研究部門)、早川 智彦(東京大学情報基盤センターデータ科学研究部門)、石川 正俊(東京大学情報基盤センターデータ科学研究部門) - 100 ms 以下の低遅延没入環境であっても,映像遅延がタスクパフォーマンスを低下させると示した先行研究に加え,本研究では1000 fps でユーザの手を任意の映像遅延を伴って投影する実験装置を用い,遅延環境下においてターゲットの加速度がユーザに与える影響を調査した.指定した加速度に応じ移動するターゲットをユーザがタップするまでの所要時間を計測し,ターゲットの加速度が大きいとタスクパフォーマンスが低下することを明らかにした.
- 3B2-4
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- VR空間における時間圧縮の伸長
〇金城 大輝(琉球大学大学院理工学研究科情報工学専攻)、山田 孝治(琉球大学大学院理工学研究科情報工学専攻) - VR空間でコンテンツを体験した際に時間圧縮効果が発生することは通説として知られていたが、GraysonMullenらによって実証がなされた。本研究はそのVR空間における時間圧縮を、視界情報によって変化させることができるかを実験・評価する。
- 3B2-5
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- 無関帯での予冷予熱温度の差によるThermal grill illusion発生時間の変化
〇木本 涼太郎(熊本大学院自然科学教育部)、嵯峨 智(熊本大学院自然科学教育部) - 我々の以前の研究では予熱予冷を行いThermal grill illusionを行うと痛みを知覚するまでの時間が短縮されることがわかった。そこで人が温覚冷覚共に順応する無関帯と言われる温度帯である30℃から36℃の間で予熱予冷の温度の差を±1℃、±2℃、±3℃と大きくして行った場合の痛みを知覚するまでの時間変化を定量的に評価する。
- 3B2-6
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- 音刺激の諸特性がベクション知覚時の音像定位に及ぼす影響
〇山高 正烈(愛知工科大学工学部)、坂本 修一(東北大学電気通信研究所)、寺本 渉(熊本大学大学院人文社会科学研究部) - 音像定位を行うためには,自己と音源との相対位置関係に加えて,自分自身の位置情報が重要である.本研究では,視覚刺激により誘導されるベクション知覚時に,提示する音刺激の諸特性が音像定位にどのような影響を及ぼすかについて調べた.実験結果,音刺激の長さが増加するにつれ音像定位の精度が向上した.音の種類をパラメータに検討した結果,動的意味を含む音の場合は音像定位が自己運動の方向にシフトされることが分かった.