Web要旨

Wednesday, 16 September
2020/9/16(水)
 

OS 9:00-10:20 360°VRが拓く超高齢社会の日常

座長:檜山 敦(東京大学)  ※1A1-2と1A1-3は、発表順入れ替えで1A1-3、1A1-2の順で当日発表となります。

1A1-1
360°VRが拓く超高齢社会の日常
〇檜山 敦(東京大学)、佐々木 智也(東京大学)、登嶋 健太(東京大学)、矢崎 武瑠(東京大学)、劉 高華(東京大学)、仁木 一順(大阪大学)、瓜生 大輔(東京大学)
VR元年以来、誰もが360°VR体験を作り共有できるようになってきた。制作することで日常を活性化する人たちもいれば、体験することでできないをできるに変えようとする人たちもいる。さらにネットワークとインタフェースにつながることでその日常の世界は広がっていく。コロナ禍においては最も影響を受けやすい高齢者であっても、何かができなくなると諦めず逆に新しい様式を築くことができる。360°VRを中心に拓かれる、これからの超高齢社会の可能性について議論する。
1A1-2
展示空間を追体験するバーチャルミュージアム:日本科学未来館における協同デザインプロセス
〇佐々木 智也(東京大学)、瓜生 大輔(東京大学)、船津 武志(東京大学)、登嶋 健太(東京大学)、泉原 厚史(東京大学)、柏野 善大(東京大学)、檜山 敦(東京大学)、稲見 昌彦(東京大学)
ミュージアム展示の鑑賞体験は、個々の展示物、展示空間全体、そして学芸員による解説といった複合的な情報によりもたらされる。全天球映像を駆使したVR技術の活用により、展示物のデジタルデータ化のみならず、展示空間を含む鑑賞体験も記録・再現可能となる。本研究では、日本科学未来館と協同で行った「鑑賞者視点のミュージアム展示アーカイブ」のデザインプロセスを報告する。また、制作したバーチャルミュージアムについて述べる。
1A1-3
アクティブシニアによるVR旅行映像制作と活用事例
〇登嶋 健太(東京大学)、佐々木 智也(東京大学)、宮崎 敦子(東京大学)、稲見 昌彦(東京大学)、檜山 敦(東京大学)
アクティブシニアは生涯学習に積極的で、情報通信技術への関心も高まっている。本稿ではアクティブシニアを対象とした、VRワークショップコミュニティの醸成と活動事例を紹介する。全天球カメラの飛躍的な機能向上により手軽になったVR映像制作を通じた社会参加の歩みと、新型コロナウイルスの影響により、外出と対面での交流の制限を強く受けるシニアにとってのVRを活用したオンラインコミュニケーションの意義について報告する。
1A1-4
ウェアラブル・テレプレゼンスシステム"T-Leap"を用いた市街地でのナビゲーション検証結果と応用可能性の検討
〇矢崎 武瑠(東京大学)、眞鍋 美祈(東京大学)、瓜生 大輔(東京大学)、船津 武志(東京大学)、泉原 厚史(東京大学)、陳 意昕(国立成功大学)、廖 奕雅(国立台北科技大学)、劉 康宜(国立台北科技大学)、葛 如鈞(国立台北科技大学)、檜山 敦(東京大学)、稲見 昌彦(東京大学)
本稿では屋内の遠隔接続者(Viewer)と360度カメラとマイク・スピーカーモジュールを装着した複数の屋外探索者(Nodes)によるテレプレゼンスシステム"T-Leap"について報告する。台湾での検証において、Viewerが現地の情報に詳しい場合、Nodeを効果的に支援できることが判った。検証で得られた知見から、今後T-Leapが提供できる体験やサービス、実用に向けた課題や改善点を議論する。
1A1-5
リハビリテーション応用へ向けた触覚デバイスのコンテクストに基づく最適化:LevioPole を事例として
〇劉 高華(東京大学)、佐々木 智也(東京大学)、梶原 宏之(台南應用科技大学)、檜山 敦(東京大学)、稲見 昌彦(東京大学)、陳 建旭(成功大学)
In this study, we thoroughly document and explain the process of applying contextual inquiry and activity theory to bring LevioPole, an existing propeller-based haptic device used in virtual reality environment, to the use case of rehabilitation for elders.
1A1-6
がん・認知症に対するVRを活用したケア・予防法の確立を目指して~医療現場の立場から~
〇仁木 一順(大阪大学大学院薬学研究科、市立芦屋病院)、岡本 禎晃(市立芦屋病院)、伊藤 壽記(大阪がん循環器病予防センター)、上田 幹子(大阪大学大学院薬学研究科)
超高齢社会を迎え、さらにはCOVID-19の影響を受け、医療の在り方が現在劇的に変わりつつある。そこで昨今注目されているのが、IoTやAI、VRを活用した治療、すなわち、デジタルセラピューティクス(DTx)である。我々は、特に高齢者医療における対応が重要となっている、がんや認知症に対し、VRを活用したケア手法・予防法の確立を目指しており、本セッションではその取り組みを紹介させていただく。
1A1-7
遠隔葬儀参列支援実践:遺族が「VR葬儀」に期待すること
〇瓜生 大輔(東京大学)、登嶋 健太(東京大学)、眞鍋 美祈(東京大学)、矢崎 武瑠(東京大学)、船津 武志(東京大学)、泉原 厚史(東京大学)、檜山 敦(東京大学)、稲見 昌彦(東京大学)
「会場には行けないが、弟の葬儀に参列したい。」本稿では、ある葬儀において筆者らが全方位映像や音声情報を記録・中継した際に、実際に葬家・遺族から寄せられた要望を報告する。葬儀中継そのものに真新しさはなく、すでに商用サービスも存在する。COVID-19パンデミックを契機にその需要が高まった。今後は単なる中継の枠を超え、バーチャルリアリティ関連技術が求められる可能性もある。「VR葬儀」には何が期待されるのかを展望する。