Web予稿集

Sept. 12 2024
9月12日

技術・芸術展示コアタイム 12:40-14:20 (終日展示可能)

2G-01
360度プロジェクションマッピング
〇永野 佳孝(愛知工科大学)、杉森 順子(日本工業大学)
自由曲面で構成された立体物において,4台のプロジェクタを概ね90度間隔に配置して映像を投影することで,360度プロジェクションマッピングを実現した.この実現には,各プロジェクタの映像と立体物との形状一致と,各映像を違和感なくスムーズにつなげるブレンディングとが不可欠である.本展示では,この工程を可能な限り自動化する専用アプリと,その実現結果とを示す.
2G-02
フォトとり:VR空間でのAIフォトグラファーによる写真体験のデザイン
〇高原 竜也(電気通信大学)、原田 海夢(電気通信大学)、児玉 幸子(電気通信大学)
本研究では,VR空間内で働くNPCフォトグラファーが特徴的なメタバースアプリケーション「フォトとり」を開発した.このアプリケーションでは,鳥の姿をしたNPCフォトグラファー:フォトとりが,プレイヤーの働きかけに応じてVR空間の特徴を活かした写真を撮影する.プレイヤーと鳥とのコミュニケーションにChatGPTを利用し,会話のやりとりによるNPCの感情値を反映させて写真が撮影される.
2G-03
LLMを用いた会話の感情判別に連動させたアニメ的演出による2次元AIキャラクター『こはね』の創作
〇原田 海夢(電気通信大学)、児玉 幸子(電気通信大学)
本研究では, 2次元キャラクターにLLMを用いてアニメ的演出を連動させる手法を構築し, 『こはね』を創作した. アニメキャラクターは人間との音声またはテキスト入力を用いる会話における感情の状態に応じて漫符や背景, 構図などの演出と共に表示される. こはねの発話と心内文として表示される思考の各テキストに会話の感情に関するLLMの判別結果をアノテーションし, リアルタイムに174通りのアニメーション表現と連動させた.
2G-04
多重化されたVR空間におけるコプレゼンス向上手法の検討
〇上平 将裕(東京大学)、伴 祐樹(東京大学)、割澤 伸一(東京大学)
VR空間において,参加者が同じ空間を共有しているように見えながら,実際には各自が異なる空間を知覚する「VR空間多重化」技術は,ブレインストーミングでのアイデア生成を促進する可能性がある一方で,共存在感(コプレゼンス)を低下させる課題が指摘されている.本稿では,VR空間内に全参加者から常に共通して見えているオブジェクトを配置することにより,コプレゼンスの低下を抑制することを提案した.
2G-05
スマートスピーカーに対する攻撃的な発話を抑制する動きに着目したインタラクションの提案
〇羽鳥 はる(法政大学 デザイン工学部)、田中 芹奈(法政大学 デザイン工学部)、王 煜堃(法政大学 デザイン工学部)、中條 麟太郎(東京大学 大学院学際情報学府)、矢作 優知(東京大学 大学院学際情報学府、日本学術振興会特別研究員DC)、松井 克文(東京大学 産学協創推進本部)、ソン ヨンア(法政大学 デザイン工学部)
会話エージェントを搭載したスマートスピーカーが普及しつつあるが,発話者が機械相手のため攻撃的な口調になることが懸念されている.会話エージェントに対する攻撃的な発話は,会話に参加していない周囲の人々にも悪影響を与える可能性があり,回避することが望まれる.本研究では,スマートスピーカーが物理的な振る舞いをすることにより,発話者の攻撃的な口調を抑制するインタラクションを提案する.既存製品と提案手法を比較し,人間の発話の変化を分析・考察する.
2G-06
身体の物理的接触を拡張するウェアラブルデバイス(第17報):身体接触をインタフェースとするビデオゲームの設計
〇海老名 健太(筑波大学)、蜂須 拓(筑波大学)
我々はこれまでに人と人の手指による身体接触を計測し、振動で計測結果を実時間でフィードバックするブレスレット型デバイスを開発してきた。前報では身体接触を活用したマルチプレイヤビデオゲームを開発することで社会的交流を促進することを目的に、身体接触をインタフェースに組み込むブレスレット型ゲームコントローラの設計について報告した。本稿では、本デバイスを用いたビデオゲームシステムの設計について報告する。
2G-07
ソーシャルVRにおけるリアルタイムモーションキャプチャ とプロシージャル制御の融合による 一対多インタラクション手法
〇山岡 凌(明治大学)、三武 裕玄(明治大学)
VTuberと視聴者の交流として、メタバース空間上での一対一での対面イベントや、生放送でのコメントとコメントに対するリアクションが存在する。しかし前者は濃密なコミュニケーションが図れる代わりに一度に対話できる人数は少なく、逆に後者は視聴者のコメントの一方向的なコミュニケーションになりやすい。そこで本研究ではアバターを分身させリアルタイムモーションキャプチャしながらも身体動作の一部をプロシージャル制御し同時並列的に身体コミュニケーションを図れるシステムを構築した。
2G-08
VRChatにおけるアバターのアップロードの容易化
〇岸 鉄太(東京都立多摩科学技術高等学校)、岡田 昇大(東京都立多摩科学技術高等学校)
VR市場の成長が期待される中で,メタバースのユーザー拡大が重要となっている.本研究では,世界最大のメタバースであるVRChatを対象に,当該プラットフォームにおけるアバターの使用における難しさを課題として,アバターの使用を容易化するツールを開発した.そして,容易化の効果を評価した.In this study, we developed a tool to facilitate avatar use in VRChat, the world's largest metaverse, in order to solve the difficulty of using avatars.
2G-09
コプター:人間と共に行動しながら自律的に動作するモノにおけるデザイン要件の検討
〇高木 歩実(法政大学 デザイン工学部)、直井 駿(法政大学 デザイン工学部)、中村 玲香(法政大学 デザイン工学部)、中條 麟太郎(東京大学 大学院学際情報学府)、矢作 優知(東京大学 大学院学際情報学府、日本学術振興会特別研究員DC)、松井 克文(東京大学 産学協創推進本部)、ソン ヨンア(法政大学 デザイン工学部)
近い将来、自律的に振る舞うエージェントが日常に溶け込む世界に向けて、望ましい共存の仕方を検討する必要がある。しかし、技術進展が迅速で、従来の課題解決型研究では明確な解決策を示すことができない。そこで本研究では、プロトタイピングを通じて探索的に課題を調査する事を目的とし、人間と共に行動しながらも自律的に世界と関わるデバイスを題材に、演劇的な手法とオートエスノグラフィーを用いて共存のあり方を探索する。
2G-10
Beysion:赤外線カメラとプロジェクタ投影による タンジブルインタフェースの開発
〇辻 大朗(石川工業高等専門学校)、氷見 和(石川工業高等専門学校)、森 春介(石川工業高等専門学校)、山名 巧真(石川工業高等専門学校)、髙橋 李奈(石川工業高等専門学校)、越野 亮(石川工業高等専門学校)
本研究は,赤外線カメラとプロジェクタを用いたタンジブルインタフェース「Beysion」の開発を目的とする.半透明なプラスチック製のスタジアムに赤外線を照射し,コマの反射光を赤外線カメラで下方から検出する.生成したエフェクトをプロジェクタで投影し,視覚と音響の効果を加える.コマへの加工が不要でユーザの動きを妨げない設計が特徴である.イベント展示でのアンケート調査により有効性を評価する予定している.
2G-11
空間図形学習におけるMR教材の構築と有用性の評価
〇室伏 美佑(秋田県立大学)、寺田 裕樹(秋田県立大学)
 空間認知能力で物の大きさや位置を把握する力を向上させるため、教育機関では模型を利用した主体的な図形学習が求められている。しかし、現状ではコストなど様々な負担から紙教材だけで学習が行われていることが多い。そのため本論文では、複合現実を用いた模型教材による授業の支援を目的としており、大学生を対象とした実験の結果、学習効果は得られなかったものの、意欲や関心が向上した。
2G-12
投影型手腕拡張インタフェースにおける視聴覚効果による浮遊・接触感提示
〇佐藤 優志(大阪大学)、石川 蒼桜(大阪大学)、竹内 悠人(大阪大学)、岩井 大輔(大阪大学)、佐藤 宏介(大阪大学)
プロジェクタからユーザが自在に操作可能なCG手腕像を実空間に投影し、ユーザの手の到達範囲を視覚的に拡張するインタフェースでは、投影されたCG手腕像(拡張手)を空中に表示することはできない。本研究では、拡張手の影表示や物体接触音提示の有無を適宜切り替えることで、拡張手が実物体に接触していることや、物体上に浮遊していることをユーザに知覚させられるか基礎検討を行った。
2G-13
取り下げ
2G-14
ドーム型スクリーンと小型サラウンドスピーカーシステムを用いたドーム型スクリーン視聴覚VRシステムの提案
〇栁澤 翔士(四日市大学)、松井 和哉(四日市大学)、前川 督雄(四日市大学)
本研究では、市販のドーム型スクリーンPaperDomeHD150を利用し、ドーム型スクリーンの角度と高さを容易に変更できる独自のフレームシステムを構築した。これにどの方向を向いても左右の音に向き合うダブルヘリカルマトリックス方式のサラウンドへ改造を施した独自の小型サラウンドスピーカーシステムを組み合わせることで、ヘッドマウントディスプレイを用いずに、視聴覚VR体験を提供するドーム型スクリーン視聴覚VRシステムの製作を行った。
2G-15
掌フリー触覚提示システムに向けた手首から指先への触覚リマッピングの基礎検討
〇梅原 路旦(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、堀江 新(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科、株式会社commissure)、神山 友輔(株式会社スプラインデザインハブ)、阪本 真(株式会社スプラインデザインハブ)、石川 博規(株式会社NTTドコモ)、南澤 孝太(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)
Mixed Reality (MR)環境では現実空間がベースであるため、バーチャルとリアルのオブジェクト両方とインタラクションが可能である。そのため、MRにおける触覚提示デバイス設計では、リアルオブジェクトとのハンドインタラクションを妨げないことが重要である。本稿では、手首皮膚せん断刺激と指先振動刺激を提示した際の手首から指先への触覚リマッピングの評価を行う。
2G-16
振動特性と物理的特性を統合した触覚テクスチャ生成モデル
〇戸塚 圭亮(東京電機大学)、五十嵐 洋(東京電機大学)
本研究では、ひとつに統合された触覚テクスチャ生成システムを提案する。このシステムは、重回帰モデルのスタッキングを用いている。具体的には、15種類のテクスチャから測定されたなぞり振動データに基づいて、振動特性、なぞり速度、及び力の重回帰モデルを作成した。さらに、テクスチャの粗さや硬さを用いて、これら重回帰モデルの係数をモデル化し、単一のモデルで複数のテクスチャを生成することが可能となった。
2G-17
二台ピアノ演奏者のための感覚情報共有に基づく演奏支援システムのデザイン
〇賴岡 えみり(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、朱 宇凡(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、脇坂 崇平(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、吉田 貴寿(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、堀江 新(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、南澤 孝太(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)
本研究は,二台ピアノ演奏における完全な調和と効率的な練習を目的とした,個別練習支援システムを提案する.本稿では,視野制限からズレが生じやすい課題に対し,練習時での体幹動作センシングと触覚刺激に基づく感覚情報共有により,タイミングの精度向上を図る.また,ズレの頻度や練習時間の変化を計測し,アンケート評価も行うことで,演奏精度向上や練習の効率化だけでなく,より高次な芸術表現の効果を定量的に検証する.
2G-18
回転円板を用いたなぞり感提示における円板の表面形状による動的な粗さ感変調手法の検討
〇加藤 総真(電気通信大学)、溝口 泉(電気通信大学)、梶本 裕之(電気通信大学)
物体の摩擦やテクスチャを識別する上で、なぞり感は重要な役割を果たす。我々は回転する円板の中心に指先を接触させることでなぞり感を提示する手法について研究を進めてきた。本手法は従来の手法と比較して提示装置を小型かつシンプルにすることができるが、一方で提示する感覚を変えられないという課題があった。本研究では、円板の表面形状を工夫することで提示する粗さ感を動的に切り替える方法について検証した。
2G-19
VRデバイスでの知覚インテンシティを用いた高臨場感振動の生成の提案 第1報 感覚等価変換技術による標準振動SDKを用いた高周波振動体感の再現
〇五十嵐 大登(東北大学)
近年、VRにおけるリアルな触覚体験が求められている。本研究では、VRデバイス上において高周波振動を低周波の振幅変調波に変換するIntensity Segment Modulation (ISM)技術による音声連動の高臨場感振動刺激の生成を検証した。さらに、ISM変換振動の振る舞いを計測し、他手法で生成された振動との比較検証を行った。
2G-20
GentlePoles: 穏やかな人流制御に向けた木製ポール型アクチュエーターのデザイン
〇清水 将矢(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、吉田 貴寿(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、堀江 新(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、花光 宣尚(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、南澤 孝太(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)
無秩序な広告やサインが付加され続ける情報過多空間において,周辺環境に溶け込み認知負荷を抑えるアンビエントな情報提示の活用が求められる.そこで待ち行列に存在するスタンションポールに着目し,木の触れ心地と回転で人を穏やかに誘導することを目指したポール型アクチュエーターのデザインを提案する.ポールの回転方向と速度変化の組み合わせにより,ストレスの多い待ち並び体験の向上と認知負荷を抑えた人流誘導を目指す.
2G-21
視聴触覚刺激を用いた大声発声主体感提示によるストレス軽減
〇下村 祐樹(東京大学)、伴 祐樹(東京大学)、割澤 伸一(東京大学)
精神的ストレスによる生産性の低下は近年特に問題視されており,その軽減法の確立が求められている.本研究では,デスク環境における短時間での簡易なストレス軽減手法として,聴覚刺激と喉頭への振動触覚刺激による疑似的な大声体験に着目した.本手法は実発声なしに発声体験への主体感を生起させることを目的とするが,主体感生起に必要な最小限の刺激構成しか調査がされていない.そこで,本研究では視覚的なストレス軽減の文脈提示を組みわせることで,体験のもたらす効果をより確実かつ強固に生起可能であると考え,これを検証した.
2G-22
リアルタイム画像生成AIにより作成したアバターを用いた身体ゲームの提案
〇村留 一舞(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、脇坂 崇平(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、Armstrong Mark(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、南澤 孝太(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)
生成AIの発展により、ユーザ周囲の現実環境をリアルタイムに視覚変換する現実変容体験への可能性が開けつつある。だがそういった体験においては、文脈に沿わないイメージの出現が本質的に不可避であり、それは本来的にはエラーとして扱われてきた。本研究ではその様なイメージをエラーではなく、新たな表象の創発として捉え、現実変容を同時に体験するユーザ間のコミュニケーションにおいてどの様に記号使用されていくかを調べる。
2G-23
視野闘争を用いた超常現象の視覚提示についての検討
〇郭 凱(東京大学)、細井 十楽(東京大学)、伴 祐樹(東京大学)、下村 祐樹(東京大学)、割澤 伸一(東京大学)
ビデオ作品において,幽霊,オーラのような私たちの世界と異なる次元に存在する超常現象は視覚表現の対象としてよく用いられる.しかし,ディスプレイ技術にはリアルな超常体験を完全に再現する上での限界が依然として存在する.本研究は,視野闘争と呼ばれる錯覚現象を利用した超常現象の視覚提示手法を提案し,超常現象の視覚提示を新たな段階に進化させ,その本質をよりリアルに提示することを目指す.
2G-24
疑似的な残像提示によるVRでの眩しい感覚・体験のリアリティ向上
〇伊藤 孝紘(東京大学)、細井 十楽(東京大学)、伴 祐樹(東京大学)、割澤 伸一(東京大学)
人間は幅広い輝度を知覚することができるため,没入感が求められるVRにおいては眩しさの表現が重要である.本研究では,眩しい光を見たときの視覚効果である残像・眩目反射・瞬き時の補色残像をVRにおいて疑似的に提示することにより,眩しい感覚・体験のリアリティを向上させる手法を提案する.実験により,グレア効果のみの場合に比べ,グレア効果に残像を加えた場合の方が眩しい感覚を高めることが示唆された.
2G-25
コンテンツの色とVR酔いの関係
〇木島 竜吾(岐阜大学)、新良 悠真(岐阜大学)
VRヘッドセット使用時、特にコントローラを用いた視点の移動はVR酔いを引き起こし、実用上の障害となっている。これを抑制するために、広視野、連続的なヨー運動など、酔いの程度に強く影響する要素を抑制するのが一般的である。本稿では、提示するコンテンツの色が酔いの程度に相関することを被験者実験により示す。これはコンテンツに対する配慮を通じて酔い抑制の新たな手段となるかもしれない。
2G-26
HMDのフレームレート低下が注視行動に及ぼす影響の検証​
〇藤原 徹(大阪工業大学)、橋本 渉(大阪工業大学)、水谷 泰治(大阪工業大学)、西口 敏司(大阪工業大学)
VR空間内の特定領域を見た際に、HMDのフレームレートを意図的に低下させることでユーザの注意をひき、その領域に視線誘導できないかを試みている。これを検証するために、VR空間内の360°に配置された正方形のパネルをすべて見てもらい、特定のパネルを見たときにフレームレートを低下させるようにした。この実験からそのようなパネルにおいて視線停留時間に影響を与える可能性が示唆された。
2G-27
再帰反射による空中結像(AIRR)への凸レンズ導入による解像度の向上
〇滝山 和晃(宇都宮大学、学振特別研究員)、岩根 透(宇都宮大学)、陶山 史朗(宇都宮大学)、山本 裕紹(宇都宮大学)
本研究では再帰反射を用いた空中結像(AIRR)にレンズを組み合わせることで高解像度の空中結像を実現する.AIRRは再帰反射素子での回折と光線シフトにより,解像度が低下する課題がある.提案光学系ではレンズを光源の映像が再帰反射素子に拡大結像するように配置することで回折と光線シフトを解消し,高解像度の空中像を形成する.レンズを通る光は再帰反射前後で光路が重なる時間反転光学系のため収差の影響を受けない.
2G-28
HMD内部の影響を考慮したVR空中像のぼけ量の補正
〇林 竜吾(電気通信大学)、小泉 直也(電気通信大学)
本研究では,VR空間での空中像インタラクションの設計・検証を目的とした,空中像のVRシミュレーションの実現を目指す.空中像の特徴のひとつであるぼけは,空中像インタラクションに影響するため,再現が重要である.しかし,HMDを通して知覚できるVR空中像の解像度は,HMD内部の処理や光学系の影響を受ける.そこで,本研究ではHMDを通して画像のぼけを計測し,それを踏まえたぼけ量の補正を実装し,評価した.
2G-29
取り下げ
2G-30
カメレオンアイズ 左右眼独立制御による両眼視の拡張:視線制御モデルの検討
〇勝俣 安伸(沼津工業高等専門学校)、井上 康之(富山県立大学)、鳥海 智志(豊橋技術科学大学)、萩原 隆義(慶應義塾大学)、北崎 充晃(豊橋技術科学大学)
カメレオンは左右の目を独立に回転させて広範囲な視野を得ている。一方、人は両眼が輻輳することで両眼立体視ができるが独立に制御することはできない。本研究の目的は、左右の視野を視線運動により独立制御可能なシステムを構築し、その見え方を検証することである。そこで、視線運動から両眼の視野を独立に制御するモデルを用いて、両眼融合による立体視と両眼視野闘争による独立した視覚がスムースに切り替わることを確認した。
2G-31
空中超音波による振動と圧覚の同時提示に基づく触感再現
〇森崎 汰雄(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)、牧野 泰才(東京大学)、篠田 裕之(東京大学)
集束超音波を用いれば非接触に触覚を提示できる。本デモでは、集束超音波で圧力と振動の感覚を同時に提示し、これらを適切な強度比の元組み合わせることで様々な触覚テクスチャ(例:ざらざら、さらさら、ぬるぬる)を再現する。再現した触感は空中 3D 映像と合わせて提示する。