Web予稿集

Sept. 13 2024
9月13日

口頭発表 10:10-10:50 教育・訓練2

座長:石川 翔吾(静岡大)

3A2-01
対話型エージェントの支援が短期記憶作業に与える影響
〇中村 賢治(群馬大学)、大山 善昭(群馬大学)
ロボットや対話型のエージェントは社会の中に導入され、その効果検証は進んでいる。その中で、対話エージェントの音声や支援が人間の記憶に残るかを検証している事例は少ない。そこで我々は、短期記憶テストにおける対話エージェントの効果を検証した。さらに座位、歩行時、車内環境における違いも計測し、その結果を報告する。短期記憶にはn-backテストを用い、Hot-2000(NIRS)を用いて計測をした。
3A2-02
ケア教育における360°PXコンテンツ体験時の感情の主観・客観的評価
〇山中 望(静岡大学)、小俣 敦士(静岡大学、浜松医科大学)、村上 佑順(オレンジクロス財団)、香山 壮太(郡山市医療介護病院)、菅家 穣(郡山市医療介護病院)、石川 翔吾(静岡大学)
本研究では今後人材不足が考えられる看護介護職の教育のため,ケアの場面を没入型映像で再現したPXコンテンツを作成した.コンテンツ視聴時に生体データを取ることやアンケートを取ることでケア映像による教育の効果について客観的・主観的な視点から分析を行い,生体データの有用性,PXコンテンツの教育効果について示す.
3A2-03
視覚と触覚の異種感覚併用提示による動作教示手法の提案
〇湯川 光(名古屋工業大学)、菅田 成人(名古屋工業大学)、池尻 周杜(名古屋工業大学)、平田 仁(名古屋大学)、南澤 孝太(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、田中 由浩(名古屋工業大学、稲盛科学研究機構)
即時的な身体・認知能力の拡張は,高いスキルの発揮に加え,能力の拡張による自己効力感の向上や行動モチベーションの創出など認知的・行動的な変容を生起する可能性を有する.本研究では,感覚刺激を用いて操作者の主体感を保持しながら,即時的な技能の模倣を可能とする動作教示手法を提案する.本稿では,認知作業負荷を下げ効果的な動作教示を行うことを目的に,異なるモダリティの感覚刺激を併用する動作教示システムを開発し,システム使用時の現象から提案システムにおける各感覚刺激の特性と,応用可能性を考察した.
3A2-04
SkillPicker: 挟力情報を共有する技術伝達のためのピンセット型デバイス
〇松平 親慶(東京大学)、大伏 仙泰(東京大学)、大城 翔平(奈良先端科学技術大学院大学)、今井 雄星(東京理科大学)、貴嶋 紗久(産業技術総合研究所)、金澤 建彦(基礎生物学研究所)、塚谷 裕一(東京大学)、中島 敬二(奈良先端科学技術大学院大学)、稲見 昌彦(東京大学)
生物学実験においてピンセットは不可欠なツールであり、中でもピンセットの挟力操作は実験結果を左右する技能として知られる。熟練者による挟力の教示が困難であるという課題に対し、我々はピンセット先端部の拡大像提示と挟力計測機能を組み合わせたピンセット型の技能伝達用デバイスSkillPickerを提案する。挟力の可視化や音階への変換を通じ、初心者は熟練者の挟力操作を体感的に習得可能となることが期待される。
3A2-05
VR能体験システムにおけるガイド機能の検討と評価
〇佐々木 奏太(大阪電気通信大学)、大西 克彦(大阪電気通信大学)
本研究では,VR能体験システムにおいて,体験に際しての動作の指示をより詳細に行うガイド機能の改良と,舞台裏の再現等より臨場感の高い環境を再現した.また,実験とアンケート調査により有用性について検討した.これによって、時間や場所を選ばず気軽に能文化に触れることができるようになるだけではなく, 能文化に対しての興味をさらに誘発することが期待される.
3A2-06
動作教示手法における異種感覚刺激提示の有効性の検証
〇菅田 成人(名古屋工業大学)、湯川 光(名古屋工業大学)、池尻 周杜(名古屋工業大学)、平田 仁(名古屋大学)、田中 由浩(名古屋工業大学、稲盛科学研究機構)
感覚刺激を用いて,主体感を保ちながら即時的な運動模倣を可能にし,身体・認知能力を拡張させる動作教示手法の開発を行う.この手法を確立することで,効率的な技能学習の実現や自己効力感の向上など使用者の認知的側面への効果が期待される.感覚刺激によ動作を教示する際には,認知負荷が少ない感覚刺激提示手法が望ましい.本研究では,感覚刺激として視覚刺激と振動刺激を用いて,同一モダリティを複数使用する場合と,異なるモダリティを併用する場合の有効性を比較した.その結果,異なるモダリティを併用した場合の方が,提示刺激と実際の演奏のタイミングの差およびばらつきが小さくなることが示された.
3A2-07
メタバース型災害看護教材のための被災者アバターの動作制御
〇竹内 聡一(大阪工業大学 大学院情報科学研究科)、西口 敏司(大阪工業大学 情報科学部)、水谷 泰治(大阪工業大学 情報科学部)、橋本 渉(大阪工業大学 情報科学部)、亀井 縁(四天王寺大学 看護学部)、松下 由美子(甲南女子大学 看護リハビリテーション学部)
仮設住宅で暮らす被災者を戸別訪問して生活状況を把握し支援する保健師のための教材として,メタバース空間上に被災者アバターと保健師アバターが登場する仮設住宅を構築し,戸別訪問の経験がある保健師が被災者アバターの動作を再現することを検討している.本研究では,利用の難易度が異なる複数のモーションキャプチャシステムと,それらに基づいて再現した被災者アバターの動作の自然さについて比較・検証を行う.
3A2-08
VRシミュレータを用いた赤信号下の交差点進入時における緊急走行の運転行動の比較
須藤 拓磨(兵庫県立大学)、井上 草太(兵庫県立大学)、山口 晋吾(姫路市消防局)、永田 昌平(姫路市消防局)、〇山添 大丈(兵庫県立大学)
本論文では,赤信号下の交差点進入時といった緊急走行の運転行動を調査し,運転者の緊急運転経験基づく行動の違いを比較する.まず,消防士と相談しながら緊急運転シナリオを設計し,そのシナリオを体験できるVR運転シミュレータを開発した.緊急運転経験が異なる運転者にVR運転シミュレータを利用した緊急走行を行ってもらい運転行動を記録した.分析の結果,定性的比較であるが,経験の違いによる運転行動の違いが確認された.
3A2-09
ミクロな視点とマクロな視点を切り替え可能なxR教育システムの基礎的検討
〇平塚 心太朗(北見工業大学)、田中 宇宙(北見工業大学)、山崎 楽斗(北見工業大学)、酒井 大輔(北見工業大学)
我々は、複合現実感(MR)と人工現実感(VR)技術を組み合わせたxR教育システムを開発した。教育システムは、MR空間でオブジェクトを操作するシーンと、操作したオブジェクトをVR空間で体験できる2つのシーンからなる。ヘッドマウントディスプレイを装着した生徒は、対象となる教材を、MR空間上ではマクロな視点で操作し、VR空間上ではミクロな視点で体験できることが可能となった。
3A2-10
遊牧民の伝統を体験するポータルシステムの基礎検討
〇KANIMETOVA AZIZA(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、吉田 貴寿(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、Armstrong Mark(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、脇坂 崇平(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)、南澤 孝太(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)
本研究では、キルギスの遊牧文化を身近に感じてもらうことを目指し、画像生成 AI によってリアルタイムに体験者の映像を異なる文化スタイルへと変換する Mirrored Culture という体験を提案する。体験者は伝統的な移動式住居に入り、民族衣装を纏った自分自身の映像を視聴する。複数の文化的側面を体験できるプロトタイプを実装と体験者からのフィードバックを通じて、今後の開発の方向性を検討した。
3A2-11
「学びの場」メタバースの開発とオープンソース公開
〇伊藤 研一郎(東京大学)、Hu Yong Hao(東京大学)、五十嵐 歩(東京大学)
本研究はWebベースのオープンソースメタバースソフトウェア「chutvrc」を提案するものである.本ソフトウェアは2024年5月に開発が終了したMozilla Hubsの後継として,高度な拡張性とカスタマイズ性を備え,教育および研究用途に最適を目指すものである.「chutvrc」は,VR機器,PC,スマートフォン,タブレットなど多様なデバイスからアクセス可能であり,広範なデバイス対応を実現している.
3A2-12
試験監督バーチャル訓練における動作の提示に関する研究
〇坂口 正道(名古屋工業大学)、杉山 丈斗(名古屋工業大学)
受験生からの様々な要求に対する試験監督の対処方法は決められているが,実際に遭遇する機会は必ずしも多くなく,マニュアルを読んだり動画を視聴したりするだけでは修得が難しい.そこでVR技術を用いて必要な事例を体験しながら学ぶことが効果的である.本研究では,VR酔いを少なくしつつ効果的な訓練を可能とする試験監督の動作の提示方法について検討した.