セッション詳細

Thursday, 12 September
9月12日(木)
 

C会場 視覚心理

座長:岡嶋克典 (横国大)

6C-01
周辺環境への気づきやインタラクションが可能なHMDに関する検討
〇遠藤 勇(東北大学)、工藤 義礎(東北大学)、高嶋 和毅(東北大学)、藤田 和之(東北大学)、北村 喜文(東北大学)
没入型HMDでは,ユーザは高い臨場感を得ることができる一方,周辺環境(手元の物,周囲の物や人)との簡単なインタラクションすらできず,周囲の人もまたHMD装着者の状況を把握できない.本研究では,HMD装着者の周辺環境への気づきやインタラクションを可能にする,開閉扉型・透過扉型の2つのHMDを設計,実装した.これらを用いた予備的実験から各方式のHMDの効果を検証し,その結果を基に将来のHMDの設計可能性について議論した.
6C-02
バーチャル空間における解像度制御を用いた視線誘導手法の提案
〇横見 栄聡(奈良先端科学技術大学院大学)、大久保 雅史(同志社大学)、磯山 直也(奈良先端科学技術大学院大学)、酒田 信親(奈良先端科学技術大学院大学)、清川 清(奈良先端科学技術大学院大学)
本稿ではバーチャル空間において自然なユーザエクスペリエンスを妨げない視線誘導手法として,解像度制御と中心窩レンダリングを用いた手法を提案する.また,この視線誘導手法を実装し,ユーザビリティテストを通じて有効性を検証する.検証には正視方向から円環状に8 方向に配置したオブジェクトのいずれかに視線を誘導するタスクを用いた.検証の結果,視線の誘導先の注視時間が1.5 秒を超えた時を視線誘導成功とした場合の8 方向全体の視線誘導成功確率は33%,上下左右4 方向の視線誘導成功確率は43%となった.また被験者の半数がシステムに不快感を感じたが,視線誘導成功回数が多い人は,不自然さは残るが不快感は小さくなる傾向が示された.
6C-03
DMDプロジェクタにおける運動追従多値画像表示のためのバイナリフレーム更新手法の比較検討
〇大城 和可菜(東北大学大学院情報科学研究科)、鏡 慎吾(東北大学大学院情報科学研究科)、橋本 浩一(東北大学大学院情報科学研究科)
DMDを用いたディスプレイシステムは高速な投影を可能にするため運動追従投影に適している.DMDを用いると多値画像は複数時刻のバイナリフレームの時間積分として表現されるため,バイナリフレームごとに運動適応をする手法は低コストであるという利点がある一方で画質劣化が懸念される.そこで本稿では多値画像の運動追従投影においてバイナリフレームごとに運動適応する複数の手法の知覚評価実験について報告する.
6C-04
遠隔体験の臨場感向上手法に関する研究
〇八木 龍之介(首都大学東京)、藤江 柊生(首都大学東京)、雨宮 智浩(東京大学)、北崎 充晃(豊橋技術科学大学)、YEM VIBOL(首都大学東京)、池井 寧(首都大学東京)
本研究では,2 台の全天球カメラを用いた新規のカメラ系を開発し,低コストかつVR 酔いを抑制し,全方位に正しい視差画像が取得可能な全天球立体視テレプレゼンスシステムを実現する.開発したテレプレゼンスシステムがどれほどの品質の映像体験を実現できるか,VR酔いの軽減効果に注目して測定及び評価を行う.
6C-05
HMDの解像度及びエイリアシングがユーザーの平衡に及ぼす影響
〇尾山 拓也(岐阜大学)、木島 竜吾(岐阜大学)
頭部搭載型ディスプレイの画素サイズを変更してユーザーの重心動揺を計測した.解像度が減ると人間の平衡は悪化した.この原因を探るため,周波数帯域制限以外の要因のうち,影響が大きいと考えられるエイリアシングによるモアレの運動の影響を明らかにした.これをもとに人間の平衡が実空間にいるときと等しくなるために必要とする解像度の推定を行った.
6C-06
平衡計測実験におけるコントラスト,表示輝度,足元条件がHMDをつけたユーザーの平衡に及ぼす影響
〇南部 志門(岐阜大学)、木島 竜吾(岐阜大学)
頭部搭載型ディスプレイ (HMD)の性能が低下すると重心動揺は増加し平衡は悪化する。本研究では靴下の有無,HMDのコントラストと輝度に注目し,これが人間の平衡にどのような影響を及ぼすかを調べる. 被験者実験により,足元条件に関しては人間の平衡に影響は及ばさないことと、輝度とコントラストの面においてHMDを用いた実験での全試行間の中で影響を及ぼさない範囲を明らかにした
6C-07
重心動揺からみたリアリティと空間周波数帯域の関係
〇三輪 光一郎(岐阜大学大学院)、木島 竜吾(岐阜大学)
HMDの映像の空間周波数帯域が使用者に与える影響を明らかにするとともに、使用者が実空間と同等の振る舞いが行える空間周波数帯域を求める。本研究では、人間の平衡を指標とし、重心動揺の計測を行った。