題目

透過式眼鏡型視線検出システムを用いた三次元注視点の測定 (Measurement of Three Dimensional Gazing Point by Using See-Through Type Wearable Line-of-Sight Detection System)

概要

既存の視線検出システムは，被験者の行動範囲が制限される，視野が妨害される，常にカメラを向けられることによる精神的圧迫があるといった多くの問題を抱えている．そこで本研究では，被験者への負担を軽減し，より自然な状態で視線検出が行えるシステムとして，透過式眼鏡型視線検出システムを提案する．本システムでは，透明光センサアレイをMEMS技術により眼鏡レンズ状に配置してあり，この素子を用いることで白目・黒目の反射光強度の差を読み取り，瞳位置を検出する．本システムは装着化可能かつ眼鏡型で軽量であるため身体的負担が少ない．本研究室では今までに水平・垂直方向の視線検出に成功したが，輻輳角を考慮した視線の検出には成功していなかった．この問題を解決するために，本研究では両目の瞳位置を検出することで輻輳角を測定し，三次元の注視点を推定するアルゴリズムを開発した．

著者

三幣 康太 (慶應義塾大学) , 小澤 真昂 (慶應義塾大学) , コルテス カルロス (慶應義塾大学) , 小川 実穂 (慶應義塾大学) , 三木 則尚 (慶應義塾大学, JST PRESTO)