題目
採血シミュレーターの開発 (Development of blood withdrawal simulator model)
概要
医療者が行う採血行為は、経験と感覚に頼る手技であり、卒前の学生から学習する。穿刺はシミュレーターで学習した後、人への穿刺へと移行するのが一般的である。初期医療従事者から行う医療行為であり、技術の習得が事故防止につながる。
採血は、視覚だけでは確認できない皮膚の凹凸や、皮下に走行する血管による皮膚硬度の解離を触診にて検出し、的確な血管の走行を判断し穿刺をしている。患者によって血管走行や皮膚硬度が異なり、技術の難易度が異なる。近年、各社よりシミュレーターが発売されているが、穿刺に対する耐久性と穿刺感覚、視覚的リアリティー、圧感覚、接触感覚を満足するものは少なく単調なタスクトレーニングモデルとなっている。接触感覚を重視した汎用性の高いシミュレーターを開発したので報告する。
著者
土井 範子 (東邦大学)