題目

花水 (Hanasui)

概要

従来の火薬を利用する手持ち型の花火は，火薬類取締法による火薬量の制限や燃焼を利用していることから発煙の抑制，光や音の表現，他者とのインタラクションには限界がある．そこで，本稿は，湯気をスクリーンとしてプロジェクタから映像を投影することによりそれらの改善及び拡張するシステム，「花水」を提案する．吸入の安全性や材料準備の容易さから湯気を用い，6台のプロジェクタを利用して360°観察可能なディスプレイを構築することにより燃焼では不可能な光の演出を行う．そして，ステレオカメラにより3次元計測を行うことによりモーション入力及び他者とのインタラクションを実現する．さらに，スピーカによりコンテンツに合わせて火薬を利用する花火では発生させることができない音を発生させる．花水は，従来の花火の表現及び利用法を拡張したシステムである．

著者

石川 優 (筑波大学) , 牟田 将史 (筑波大学) , 田丸 順基 (筑波大学) , 大内 竜太朗 (筑波大学) , 中田 英輔 (筑波大学) , 上原 皓 (筑波大学)