題目

大規模超高精細表示環境を利用した災害情報共有システム (Disaster Information System on Large and Ultra HD Display Environment)

概要

大規模災害の発生状況下では，大量の被害報告情報が災害対策拠点に報告される．これらの情報の地理的管理はこれまで紙ベースで行われることがほとんどであり，既存の災害情報GISは情報共有を目的としたものではなかった．
本稿では，大規模災害下での被害情報の画像等を電子地図上に表示させ，災害対策拠点における情報の整理を目的とした災害情報表示手法を提案する．地図上に表示された災害情報画像は，超高精細大規模表示環境であるタイルドディスプレイを使用し，複数人が一度に状況を掌握可能な構成にした．本提案システムは各災害対策拠点の地理情報表示空間を相互に共有し，複数の自治体などにまたがる大規模災害での統一的な情報共有を可能な構成を試みた．また，本システムのユーザを3種類に大別し，その役割に応じた入力手法を提供することによって，システムへのインタラクションの容易性と，複数ユーザの同時インタラクションの考慮について述べる．

著者

櫻庭 彬 (岩手県立大学) , 石田 智行 (茨城大学) , 江原 康生 (大阪大学) , 柴田 義孝 (岩手県立大学)