題目
再帰性投影技術を用いた車両の透明化による視覚支援システムがユーザに与える印象の評価 (Evaluation of the impression which the visual assistance system by the transparency of the vehicles using retro-reflective projection technology gives to a user)
概要
本稿では,Aピラーを対象として分離投影型の再帰性投影技術を立体視が可能な様に応用した透明化による視覚支援システムを作製し車両に実装した.また,本システムがユーザに与える心理的な印象を抽出するため,発話プロトコル分析を用いたユーザビリティ評価実験を行った.実験結果から,今回用いた実験システムは性能面での課題はあるものの,車両の死角箇所を表示する視覚支援システムとして運転に役立つという印象を持ったユーザが多いことが分かった.また,他の視覚支援システムにはない本システムを使用した場合にのみ得られると考えられる印象についても抽出した.さらに,システムの要件についても明らかにした.
今後は,ユーザから得られた印象をもとにアンケートを作成し,他の視覚支援システムと比較することで本システムの有効性を定量的に明らかにする.また,要件をもとにシステム性能を向上させ,その効果を定量的に確認する.
著者
羽田 成宏 (株式会社デンソー) , 坂井 誠 (株式会社デンソー) , 上間 裕二 (慶應義塾大学) , 長谷川 洵希 (慶應義塾大学) , 稲見 昌彦 (慶應義塾大学)