Web要旨

Friday, 18 September
2020/9/18(金)
 

一般発表 10:30-11:50 テレプレゼンス

座長:葛岡 英明 (東京大学)

3D2-1
交流型WebVRにおける空間音響のオンライン評価手法
〇坂口 塔也(静岡大学)、山崎 勇祐(GREE VR Studio Laboratory)、Bredikhina Liudmila(Geneva University)、白井 暁彦(GREE VR Studio Laboratory)
オープンソースで実装されているWebVR コラボレーションプラットフォーム「Hubs」では、空間音響にWeb Audio API のPannerNode インターフェイスが実装されている。立体音響は空間や距離感を認識する上で重要である一方、ネットワークで接続された同一空間内の不特定多数のユーザによる動的に移動可能な会話環境を考慮すると、音量減衰モデルによってはお互いに干渉し合うため、適切な会話環境の設計を行うためには各モデルの特性を明らかにしたうえでの設定が必要となる。本研究ではPannerNode を利用した複数人の会話を再現する評価実験を完全オンラインで実施することに成功しており、結果を共有する。
3D2-2
テレイグジスタンスにおけるスケールダウン効果を用いた臨場感改善のための縮尺決定法
〇平山 智貴(大阪大学)、宮本 拓(大阪大学)、古川 正紘(大阪大学)、前田 太郎(大阪大学)
テレイグジスタンスとは臨場感を持って遠隔地を体験できる技術概念である.しかし制御対象の追従性能不足は大きな臨場感の喪失をもたらす.そこで本研究では,操縦者・制御対象間の幾何学的相似を利用し,制御対象を操縦者の1/n倍に縮小することで主観的等価に追従特性を改善する手法を提案する.これをスケールダウンしたスレーブロボットの動特性を評価することで,臨場感の向上が可能であることを示す.
3D2-3
前庭感覚ディスプレイによる身体運動感覚の合成に関する研究
〇八木 龍之介(東京都立大学大学院)、海野 みのり(東京都立大学大学院)、ヤェム ヴィボル(東京都立大学大学院)、雨宮 智浩(東京大学大学院)、北崎 充晃(豊橋技術科学大学大学院)、池井 寧(東京大学大学院)
本研究では,テレプレゼンスシステムでの使用を目的とした前庭感覚ディスプレイ(モーションプラットフォーム)を開発している.本前庭感覚ディスプレイは,電動車椅子とスロープから構成され,並進運動およびピッチ回転により前庭感覚刺激を提示可能である.提示機能に関する予備実験により,並進運動を含まないモーションプラットフォームと比較して,本前庭感覚ディスプレイは移動感覚の向上に有効であることが示唆された.
3D2-4
低遅延化のための連続運動の利用法
〇青戸 誠(大阪大学大学院)、宮本 拓(大阪大学大学院)、古川 正紘(大阪大学大学院)、前田 太郎(大阪大学大学院)
テレイグジスタンスの有効な運用には高い臨場感・没入感が必須である。このためには感覚運動情報の伝送遅延による臨場感の低下が課題であり,行動履歴からの運動予測系による時間補償が試みられている.本研究では、人の頭部運動への予測制御を課題とし、主動作課題と並列に連続動作可能な副課題を与えることによって,主課題の静止状態の継続によって生じる予測精度の低下を抑制することを試みる。
3D2-5
仮想空間内で共同鑑賞を行う感情表現エージェントの提案
〇松田 康生(大阪工業大学)、矢野 浩二朗(大阪工業大学)
近年ではVR空間内に作品を展示し、そこに来場者が没入して鑑賞する体験が盛んになっている。来場者に空間や作品の案内や説明をする方法としてエージェントの利用が挙げられる。しかし、情報を提示するだけの一方的なガイドを行った場合、来場者はエージェントに対して煩わしさを感じてしてしまう恐れがある。そこで、本研究では来場者にエージェントのガイドを受け入れやすくするため、感情表現を伴ったエージェントとの共同鑑賞によるガイドを提案する。
3D2-6
AR/MR/DR技術による遠隔押印の提案
〇大山 英明(産業技術総合研究所)
オフィスワークのテレワーク化の障害となる典型的な作業として押印がある。特に、権限の無い作業者に見せることのできない、機密情報を含む書類への押印は困難である。Diminished Reality(DR)技術により、テキスト他の情報を消去した映像のみを、作業者に見せつつ、遠隔地の指示者が、作業者の動作をAR/MR技術により誘導することによって、機密情報を保護しつつ遠隔押印が可能である。