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特別講演

特別企画「日本VRの黒歴史」

概要

2015年度大会は,20回目の日本バーチャルリアリティ学会大会となる.この20年,周辺技術の進歩はすさまじく,今や高精細のHMDや,20年前のワークステーションよりも計算能力が高くセンサやディスプレイまで一体化されたスマートフォン等が数万円以内で手に入るようになった.

2015年現在,VR技術はある種のブームを迎えており,一般においても多大な注目を集めている.他方,現在VRを冠した学会を有するのは日本とフランスだけである.日本において,VRという技術分野が立ち上がり,次第にその規模が拡大し,現在のように一定のポジションが確立された裏側には何があったのか.オーラルヒストリーを解き明かすことによってその内実を探り,その知恵を次世代に活かすことが本企画の目的である.

本企画では,「アカデミックの20年」,「VRコンテンツの20年」,「VRビジネスの20年」,「岐阜テクノピア構想とVR」の4本のインタビュー映像を見ながら,日本におけるVRの立ち上げを支えたパネリストらが当時の状況を振り返る.新興技術分野が一定の成功を収めるに至る過程における,各人の熱意や努力,とられた工夫とその成功や失敗の実例等,埋もれてしまった当時の状況について知ることで,新しい挑戦をしようと考える人たちの糧になることを期待する.

パネリスト略歴

東京大学名誉教授,工学博士.日本バーチャルリアリティ学会初代会長,ロボット学とバーチャルリアリティ学が専門.テレイグジスタンス(telexistence),再帰性投影技術(RPT),全周囲裸眼立体視(TWISTER),触原色,テレイグジスタンスロボット(Telesar),盲導犬ロボット(MELDOG)などの研究を行う.
廣瀬 通孝
1982年東京大学大学院工学系研究科修了(工学博士).同年同大学工学部産業機械工学科専任講師.現在,同大学大学院情報理工学系研究科知能機械情報学専攻教授.主にシステム工学,ヒューマンインタフェース,バーチャルリアリティの研究に従事.第1回日本バーチャルリアリティ学会大会大会長,第5代日本バーチャルリアリティ学会会長を務める.
岩田 洋夫
1986年東京大学大学院工学系研究科修了(工学博士),同年筑波大学構造工学系助手.現在,筑波大学システム情報系教授.バーチャルリアリティ,特にハプティックインタフェース,ロコモーションインタフェース,没入ディスプレイの研究に従事.SIGGRAPHのEmerging Technologiesに1994年より14年間続けて入選.Prix Ars Electronica 1996と2001においてインタラクティブアート部門honorary mentions受賞.
服部 桂
朝日新聞ジャーナリスト学校シニア研究員.78年朝日新聞入社.87年?89年MITメディアラボ客員研究員.科学記者や雑誌編集者を経て現職.著書に『人工現実感の世界』『人工生命の世界』『メディアの予言者』等.訳書に『デジタル・マクルーハン』『パソコン創世「第3の神話」』『テクニウム』(みすず書房)など多数.